台風19号で所有物件が被害直後に費用保険金受け取り

 長野市でアパート2棟、区分マンション3戸、戸建て13戸を所有する雨宮雅オーナーは2019年10月に発生した台風19号により、所有する戸建て賃貸の1戸が浸水被害に遭った。加入している保険に「費用保険金」のオプションが含まれていたため、被災後すぐに200万円を受け取ることができた。

 被災した物件は、千曲川の堤防が決壊した地点から200mほど上流に立つ6DKだ。1階部分が浸水し、2階部分に避難していた入居者は自衛隊のボートによって無事救出された。

 保険会社に連絡すると、担当者はすぐに現地に赴き、被害状況を確認。費用保険金として雨宮オーナーに対し200万円をすぐに振り込んだ。

 保険会社の迅速な対応に満足した雨宮オーナーだったが、いざ修理を行うとなると200万円では足りなかった。そこで、もう一度保険会社に問い合わせると、かかる修理費用に対し差額分を支払うために見積もりを送るように言われた。

 雨宮オーナーはすぐに業者に見積もり作成を依頼。450万円の見積もりに対し400万円が認められ、残りの200万円が後日無事に振り込まれた。 なお、費用保険金というのは、損害額に対して一定の割合が初めに支払われるものだ。損害額が確定していない時点でも支払われる。

損害額とは別枠で上乗せされるもので、保険商品や契約内容によって内容は異なる。

実際に事故や災害が起こったときの行動の手順

  1. 保険証券が手元にある必要はない。まずは家主自身の身の安全を確保し、危険が去るのを待つ。
  2. 状況が落ち着いてから現場に行き、建物の状態を目視を行うと同時に入居者の安否確認を行う。全て無事だと分かったら、被害を受けた現場を触る前に、まずは建物の内外部や損害物の写真を撮る。事故の場合は発生日時を控えておく。
  3. 災害時に法外な金額で修理を受注する企業も現れる可能性がある。修理に時間がかかる場合は、一度管理会社と入居者と話し合いを行おう。

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