海外各都市の不動産投資 第88回

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韓国・ソウルの不動産事情

DATA

韓国の正式名称は大韓民国(Republic of Korea) 。面積約10㎢、人口は約5178万人(2019年時点) 。民族は韓民族で、母国語は韓国語。首都はソウル。

都心の不動産価格高騰続く郊外過疎化に外貨導入政策

韓国の不動産が、最近、日本のニュース紙面をにぎわせています。首都ソウルを中心に不動産価格の高騰が続き、今や全国の家計負債はGDPとほぼ同額の1700兆ウォン(約160兆円※8月25日現在) 。若年層を中心に家が買えない、子どもが育てられないなどと、深刻な社会問題となっています。当局も融資規制に乗り出し、NH(エヌエイチ)農協銀行、ウリィ銀行、SC(エスシー)第一銀行をはじめ、都市銀行やノンバンクで不動産融資の中止が連鎖的に起こっています。

不動産の活況とは裏腹に、韓国は2020年から人口減少社会へと急激に転じています。少子化のスピードは日本以上です。ソウル周辺を離れると、人口減少や空き家問題に悩む地方も多く、外資導入で問題を解決する政策が以前から行われています。

その一つが「F(エフ)ビザ」です。一言でいえば「韓国政府が指定する地域で、外国人が一定額以上の不動産を買えば、韓国に継続的に滞在できるビザがもらえる」というものです。Fビザには2種類あり、申請者の多くが「F2ビザ」を目指します。

ビザ発給に必要な物件はレジデンス、つまり居住宿泊施設です。オフィスや店舗は認められません。政府指定地域は八つあり、韓国全土に点在しています。すべてソウル以外です。

滞在ビザ目的の投資家殺到

物件価格上昇中の今が好機

現在、私は滞在ビザが欲しい日本の顧客向けに、②「ソンド(松島)国際都市」の物件取得をサポートしていますが、 飛ぶように売れています。予約金を払って部屋を押さえても、2~3日しか待ってもらえないホットな市況で、物件価格も上昇中。とはいえ価格はそれほど高くありません。例えば、ソウルから電車で1時間の駅近の新築物件でも、専有面積20坪で約2000万円、坪単価100万円といったところです。ソウル市内カンナムの高級レジデンスだと坪単価700~800万円の物件もあるので、坪100万円なら伸びしろはあるのかもしれません。

ソンド国際都市内のFビザが取れる物件

Fビザの種類

①F1ビザ

  • 不動産投資額2億ウォン以上
  • 就業やビジネスはできない
  • 継続滞在は可能
  • 1年有効で3年まで可能

②F2ビザ

  • 不動産投資額5億ウォン必要
  • 就業・ビジネス含む活動は自由
  • 2~3年有効で延長可能
  • 永住権申請の道もあり

(5年間ステータスを維持した場合)

 

不動産取得対象八つの政府指定地域

① 2018年冬季五輪開催地「ピョンチャン(平昌)」アルペンシア地区

② インチョン国際空港近くの「ソンド(松島)国際都市」

③ チェジュ(済州)島

④ 南海岸ヨス(麗水)海洋観光都市

⑤ プサンの海雲台・東プサン観光団地

⑥ 北朝鮮との軍事境界線近くの「パジュ(坡州)」トンイルドンサン地区

⑦ 東 海 岸「カンヌン( 江陵)」ジョンドンジン地区

⑧ ヨスのファヤン(華陽)地区

 

アジア太平洋大家の会

代表 鈴木学

profile

1968年生まれ。千葉県柏市出身。99年より、ITエンジニアとして、日本(7年)、豪州(5年)、中国(2年)、米国、インドなどで勤務。2010年、「合同会社 鈴木資産管理」を企業、グローバルな不動産投資・事業を展開。3カ国で15物件を所有し、海外不動産投資クラブ「アジア太平洋大家の会」を主宰。

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