賃貸経営 基本の”き”第1回:不動産会社との関係性

家主にとって大切なビジネスパートナー

 賃貸経営で大切な存在といえば、不動産会社だろう。不動産会社との関わり方には大きく分けて三つある。

1 募集だけを依頼する媒介業務委託

2 家賃集金、入居者対応などの管理全般を依頼する賃貸管理業務

委託

3 建物を一括で借り上げてもらうサブリース委託契約

 まず、1の委託については、不動産会社は、基本的に募集と契約、契約の更新時期の通知、更新または解約業務の手続きを行う。この媒介業務委託は、さらに二つのタイプに分けられる。「専任媒介」と「一般媒介」だ。専任媒介では、その名の通り一つの不動産会社に募集を依頼する。

 専任媒介で依頼した不動産会社は、自社だけがその不動産情報を取り扱うメリットがあるため、一生懸命募集してくれることが期待できる。また、自社だけで募集が難しい場合、他の不動産会社に情報を流し、他の不動産会社が契約した場合は、仲介に関わる手数料の一部もしくは全額を、契約を決めた不動産会社に支払う形となる。

 もう一つの一般媒介では、1社だけではなく、複数の不動産会社に募集を依頼する。複数の不動産会社が募集するため広く宣伝することができる点がメリットだ。依頼した各不動産会社にとっては、専任媒介と違って募集して契約が成立した場合、仲介手数料は100%受け取ることができるメリットがある。

 だが、他の不動産会社にも募集を依頼しているため、競争にさらされるデメリットもある。そのため、一般媒介では、複数の不動産会社と上手に付き合う方法を考えなくてはいけない。

 次に2の委託については、いわゆる賃貸管理全般を不動産会社が行う。そのため「管理会社」と呼ぶ。入居者募集から契約、入居後の家賃集金、入居期間中のクレームや問い合わせ対応、退去時の立ち合い、原状回復工事の手配などを行う。

 入居者の募集時は専任媒介となる。サラリーマンで日常忙しい人や、遠隔地に賃貸住宅を所有していて現地になかなかいけない人は、管理契約を行っているケースが多い。管理費は家賃の3〜5%が相場だ。

 最後に3の委託については、2の賃貸管理業務委託契約と似ているが、大きく違うのは所有している賃貸住宅を丸ごと借り上げるということだ。

 例えば1棟10戸のアパートを所有していた場合、そのアパートをサブリース契約すると、実際は空室があったとしてもサブリース会社が全10戸を賃貸借契約する。

 サブリース会社と家主との業法上の契約関係は「賃貸借契約」となり、サブリース会社は家主の合意を得て、「転貸」するビジネスなのだ。そのため、入居者の実際の貸主はサブリース会社であり、所有する家主とは契約関係はない。 次回はさらに詳しく関わり方三つのそれぞれのメリット・デメリットを紹介する。

 

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