賃貸経営基本の”き” 第8回賃貸経営に関わる税務②

固定資産税は四期で納付

 不動産を所有しているときにかかる税金として「固定資産税」「都市計画税」がある。

 毎年1月1日付で課税される。固定資産税は不動産など(土地、家屋および償却資産)を所有している場合に課税される地方税。一方、都市計画税は都市計画事業などの費用に充てられる地方税だ。

 固定資産税額は「固定資産税評価額×1・4%」で計算される。1・4%の部分は標準税率と呼ばれるもので、市区町村はこの税率を独自に変更することができる。

  固定資産税評価額は市区町村が最終決定するが、指標となる数値はある。土地であれば一般の土地取引価格の指標となる公示価格のおよそ70%程度が目安になる。

 アパートや賃貸マンションなどの住宅用地には、課税標準額を低くする特例がある。駐車場などの非住宅 用地に比べて、住宅用地では評価額の3分の1、住宅用地のうち200㎡以下の小規模住宅用地については軽減特例があり、評価額の6分の1となる。

 小規模住宅用地の軽減特例の対象となる200㎡以下というのは、1戸当たりの面積をいう。アパート・マンションは1棟単位ではないため、かなり利用可能対象物件は広いといえる。

 建物の固定資産税については、その建物を今の時点で再建築したときの価格が指標となり、おおむねその50~70%が固定資産税評価額になる。新築時には市当局の担当者が建物を訪問し、審査する。

 その審査によって、新築時の固定資産税評価額が確定する。固定資産税の納税通知書に同封されている課税明細書に土地、建物それぞれの固定資産税評価額が記載されている。

 固定資産税評価額は3年に1度評価替えがある。駐車場の評価を見直す固定資産税は市当局が一方的に納税額を確定し通知する「賦課課税」方式だ。そのため、前回の不動産所得に関する所得税や法人税などと異なるため、節税を図る範囲が限られる。

 だが、そんな固定資産税も評価減を図ることで節税することができるのだ。 まず、アパート・マンションの所有者なら、一度見直したいのが、建物に隣接する駐車場の評価だ。

 駐車場単独の場合は、非住宅用地のため、住宅用地の評価減を使うことができない。ただし、基本的に賃貸住宅の入居者が利用している駐車場であること、敷地が区切られていないこと、敷地が一体利用されていることが認められれば、住宅用地としての評価を受けることが可能となる。

 また、一つの地番にいくつも建物が立っているケースでも評価減を図ることができる。

 一つの地番に非課税枠の私道を設けたり、土地を分筆して地番を分けることで、固定資産税の評価額を下げることができるのだ。 分筆するためには測量士に土地面積を正確に測量してもらう必要があるため、コストはかかる。 

 測量士に依頼する前に固定資産税の評価減による減少額とかかるコストを突き合わせながら、費用対効果を考えた方がよいだろう。 

 なお、相続税が課税されるほど不動産を所有している人については、事前に測量しておくと、経費として計上できる上、一石二鳥となるだろう。

 

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