国の省エネ基準を上回る 高断熱・高気密の賃貸住宅が竣工

賃貸経営住宅設備・建材#省エネ住宅

 工務店として戸建てや商業施設の建築を手がける西浦建築(兵庫県新温泉町)は、1月、高断熱・高気密の賃貸住宅「NE‐ST(ネスト)吉成」(仮称)を鳥取市に竣工した。

国の省エネ基準の断熱等性能特級6にあたるNE-ST吉成

 

 鳥取県には、国の省エネルギー基準を上回る高断熱・高気密住宅の独自基準があり、基準を満たす家を「とっとり健康省エネ住宅『NE‐ST』」と認定し、普及を促進している。NE‐ST吉成は、NE‐ST基準を満たした県内初の賃貸住宅となった。国の省エネ基準では断熱等性能等級6にあたる(部屋の位置で異なる)。

 全16戸の木造2階建てで、天井と壁に断熱性能の高い発泡ウレタンを吹き付け、窓は二重サッシで、アルゴンガス入りのペアガラスを採用している。

 同社営業部の河本雄大氏は、「土地のオーナーから活用の相談を受けたのがきっかけで、当社からNE‐ST基準の賃貸住宅を提案しました。4月から住宅性能表示制度が始まり、性能の高さが建物の価値を持続させ、オーナーの長期的な賃貸経営の一助となるからです」と話す。

入居者ターゲットのカップルや新婚夫婦に合わせて、白を基調にした室内

 1LDKと2LDKの2タイプあり、カップルや新婚夫婦が入居者ターゲットだ。家賃は7万8000~8万9000円(駐車場1台込み)。周辺相場より1割程度高く設定した。竣工直後ながら1月22日時点で、全16戸中5戸の入居が決まった。

 「鳥取市の気候は、夏は非常に暑く、冬は風が強くて冷え込みが厳しいです。夏は涼しく、冬は暖かい高性能賃貸物件は希少なので、今後も普及につなげたいと思います」(河本氏)

(2024年3月号掲載)

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