不動産投資に有益なコンテンツ配信
オリックス銀行
投資用不動産ローン事業を展開するオリックス銀行(東京都港区)では、不動産投資による資産形成をサポートするための情報サイト「manabu(マナブ)不動産投資」を運営する。オンラインセミナーやコラムなど累計300のコンテンツを用意し、不動産投資に必要な知識や実践的なノウハウを提供している。
オリジナルコンテンツ配信 月間ユーザー数10万人
「物件の選び方」「相場観の把握方法」「資産運用術」。manabu不動産投資には、不動産投資において重要なキーワードを含んだオンラインセミナーのタイトルが多く並ぶ。
同サイトは2021年8月に開設。コラムとオンラインセミナーによる不動産投資をテーマにしたオリジナルコンテンツが、毎月7本程度のペースで更新される。サイト開設以降の累計コンテンツ数は約300本に及ぶ。不動産投資を実践中、もしくは検討しているユーザーをメインターゲットに、基本知識やノウハウを発信することで資産形成をサポートする。
同サイトの具体的なペルソナ(典型的なユーザー層)は年収700万~1000万円程度の40代のサラリーマン。24年8月末時点の月間UU(ユニークユーザー)数は約10万に上る。各コンテンツは無料で公開しており、会員登録をすることで過去のアーカイブ動画を閲覧することもできる。会員数は、同月末時点でおよそ6100人となる。
「不動産投資がマイナスの体験にならないように、何が正しい情報かを見極めるための知識を身に付けてほしい」と話すのは、不動産ナレッジマネジメント部第二課の永橋武課長だ。セミナーのテーマ決めや講師の選定に関わるほか、時には自ら登壇して銀行視点の融資のポイントを解説することもある。
昨今では、賃金や年金支給額の減少、物価の上昇、低い預金金利などの環境下において、将来を見据えた資産運用への関心が高まっている。そのための一つの手法が不動産投資だ。不動産投資は、融資を受けることができる、節税効果が期待できる、インフレに強いなどのメリットがある一方、空室や家賃滞納のリスク、計画的な修繕の必要性、流動性が低いなど、注意すべき点は多岐にわたる。投資家には、中長期的な目線で賃貸経営を継続するための姿勢や知識が必要だ。これがmanabu不動産を開設した目的につながる。
1999年より投資用不動産ローンの提供を開始したオリックス銀行では、2024年3月末時点で個人向けの投資用不動産ローン残高が約1兆8000億円となる。融資を実行する立場として重視してきたのは、「現地に行って融資対象物件を見る」ということ。権利関係や将来的な売却への影響、ひいては建物の価値をしっかり確認するために、接道の幅員をメジャーで測ることもする。同行の元ローン担当者が執筆するコラムも人気だ。
18年9月には、任意の物件において賃料収入やローン返済を加味した将来のキャッシュフローを計算する「キャッシュフローシミュレーター」の提供を開始。24年10月には同サービスのスマートフォン版のリリースを予定するなど、投資家向けのサービス提供に積極的だ。これらのサービスにより、実際に不動産購入のための融資につながる事例も増えている。
▲不動産投資において重要なポイントを解説するコンテンツが並ぶ
(2024年11月号掲載)
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