業界トレンド最前線!Topics：DIYで団地再生

竹林問題に着目し本物の竹を使用
DIYアイデアコンペ最優秀賞の部屋完成

　不動産投資事業や不動産賃貸事業、リノベーションマンション分譲事業などを展開するフージャースアセットマネジメント（東京都千代田区）は、2023年秋、同社が手がけたリノベ団地「いろどりの杜」の部屋のDIYアイデアを募集する「ニューダンチDIYアイデアコンペ」を開催。24年7月に、最優秀賞に選ばれた「竹の部屋」のアイデアを基にした部屋が完成した。

▲最優秀賞作品のアイデアを基にして完成した、竹の部屋

　いろどりの杜は、1964年に独立行政法人都市再生機構（以下、ＵＲ都市機構：横浜市）が建設した「旧東綾瀬団地」を公民連携で再生するモデル事業。DIYやイベントなどにより入居者同士が助け合い、地域との関わりを増やしていく暮らしの実現を目指している。

　最優秀作品は、竹の社会問題に焦点を当て、竹を活用した作品だ。近年では家具などに洋風の文化が取り入れられてきたことで需要が減少傾向にある竹。伐採されることが少なくなり、伸び放題になっている竹の増加が社会問題になっている。竹林が広範囲になると土砂災害の危険性が高まることもあるという。　実際の居室は、最優秀賞のアイデアを基に、いろどりの杜の居室内の特徴である屋久杉の床や打ちっ放しコンクリートと竹を組み合わせた、上質な空間に仕上げた。

　2024年８月25日に行われた団地のイベント「団地かなでる祭」では内覧会が開催され、多くの人でにぎわった。

（2024年11月号掲載）