<<注目企業 PICK UP!>>
遊休地を借り上げ、レンタル農園として運営
ファクティブ
農地活用による地域活性化事業を手がけるファクティブ(東京都武蔵野市)は、レンタル農園の運営事業を展開している。土地を借り上げ、周辺住民などに一定の区画を貸し出すことで遊休地の活用を促進する。農業人材の育成にも寄与しながら関係人口を増やし、地域活性につなげる。
ファクティブ(東京都武蔵野市)
丸山照彦社長

利用者の耕作をサポート 農業人材の育成にも貢献
広い農地を持ちながら、駐車場やアパート用地などへの転用はしたくないと考える地主に対し、有効活用を促す。
農地や生産緑地の一部を同社が借り上げ、「LOCAL FARM(ローカルファーム)」の名称で貸農園や体験農園として利用者に貸し出す。利用者の募集や顧客管理のほか、草刈りや耕運などの維持管理も行う。
活用が可能な農地の地目は、田・畑・雑種地・山林など。公園の緑地や未接道地、荒れ地など活用が困難な土地の利用にも対応する。区画を借りる利用者に対しては、農具や種・肥料の提供など、野菜作りのサポートを行う体制も整えている。
土地所有者の資産を有効活用するとともに、農業に興味を持つ人に体験の機会を提供。農作業によるレクリエーションや教育の需要を開拓し、農業人材の育成、関係人口増加による地域活性化につなげる。
月額3000円から貸し出し 8拠点で約350世帯が利用
現在、遊休農地やビルの屋上スペースを活用した貸農園プロジェクトを全国8拠点で実施中。土地の広さなどの条件は多様で、100~1000坪の農地を1区画1~16㎡、月額3000~1万円前後で貸し出し、約350世帯が利用している。
顧客管理や集金、トラブル対応などを同社が行うため、農地の維持管理の負担を減らしながら収益化を図ることが可能になる。活用が難しい施設の緑地や屋上スペース、公園や自治体の低利用地への暫定的な導入も検討しやすく、地域のコミュニティスペースの創出を実現する。
丸山照彦社長は「農地所有者への周知のほか、不動産会社から地主の紹介を受けるなど、利用価値のある農地に関する情報収集に取り組んでいく」と話す。
同社は地域団体や農家、企業を巻き込んだイベントの運営や、移住・ワーケーション関連事業なども手がける。一次産業を軸にして地域活性化の実現を目指す。

▲利用者の農作業もサポートする
(2025年9月号掲載)
アクセスランキング
- 【特集】資材高、施工事業者確保が難しい状況が続く
- 築110年超の長屋をゲストハウスとして再生
- 新聞販売所をシェアハウスにリノベし投資利回り33%
- Regeneration ~建物再生物語~:歴史と文化を伝える私設図書館
- Regeneration ~建物再生物語~:わかめ加工場が大人の宿に
- 【特集】次世代に資産をつなぐ 生前贈与の正しい活用法:①生前贈与の基本
- 注目の新築 プロジェクト:デザイン性と収納力で差別化
- 【特集】非住宅ではじめる 遊休地活用ビジネス第九弾①
- 注目の新築プロジェクト:植栽付きバルコニーとドッグラン
- Regeneration ~建物再生物語~:築90年の日本家屋
- 【PR・特集】相続で 困ったときに頼りになる 専⾨家・サービス①
- Regeneration ~建物再生物語~:既存不適格建築物を店舗併用住宅に再生
- 【特集】非住宅ではじめる 遊休地活用ビジネス第六弾:①
- Regeneration ~建物再生物語~:築古アパートをシェアハウスに改修
- 【特集】持ち味発揮 共用部を変えた家主の工夫①:エントランス
- 【特集】押さえておきたい不動産の共有リスクと解消法①
- Regeneration ~建物再生物語~:アトリエ付き住宅へリノベして受賞
- 【特集】古くなったら避けられない 大規模修繕の基礎知識①
- 【特集】24年のカギを握る入居者を引き付ける設備9選
- Regeneration~建物再生物語~:魚屋を複合施設へリノベ
- 【特集】基本を知れば怖くない 税務調査への 対応策:①税務調査概要編
- 【特集】時代に乗り遅れるな今こそ省エネ化①:省エネ賃貸住宅の夜明け
- 【特集】不動産購入で伝来の土地を守る
- 地名・土地の名前の由来 その隠された意味とは?
- 地主・土地持ちはずるいvs大変?地主になるにはどうやってなる?
- 武家屋敷(大名屋敷・江戸屋敷)の特徴とは? 跡地に建つ有名施設
- 大家さんとは? 不動産の大家さんになるには
- ランドセット(売り建て住宅)とは メリットデメリット