コイン洗車場のパイオニア 全国700カ所で開業支援 ―アベテック

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アベテック

コイン洗車場のパイオニア
全国700カ所で開業支援

土地活用の1つとして洗車場がにわかに注目を集めている。洗浄機・洗車機メーカーのアベテック(札幌市)はいち早く洗車場を地主に提案してきた会社だ。洗車場は、1990年代に開設ブームで一時期供給過剰となり、淘汰が進んだ。だが近年は、洗車機が併設されたガソリンスタンドの減少などにより洗車場が不足している。需要に対して供給が追いついていない中、同社は洗車場の開業支援に注力している。

アベテック
富樫崇之 営業本部長・東京支店長

 

ノンブラシ洗車機で差別化図る

 アベテックがコイン洗車場事業を本格的に手がけ始めたのは、1981年。北海道旭川市にガソリンスタンドに併設していない日本初の独立型コイン洗車場が誕生した際に、同社がプロデュースに関わったことが起点となったという。当初は洗車設備の主軸として高圧洗浄機を導入していたが、時代の変化に合わせて門型洗車機の設置も進め、新たな洗車場開設の支援を拡大してきた。稼働中のコイン洗車場における同社の機械導入数は、およそ700カ所。全国にある洗車場の約6割を占める規模だという。

 同社では、土地所有者に対し、洗車場という土地活用の選択肢を提案することで資産の有効活用をサポート。最大の強みは、高圧水で汚れを落とす「ノンブラシ洗車機」の開発と提供だ。高圧洗浄機を得意とする同社ならでは商品で、この分野において同社は国内販売台数ナンバーワンの実績を誇る。

 「洗車による傷を懸念するユーザー層、つまりわざわざノンブラシ洗車機が導入されている店舗を探す人たちのニーズに応えることで高い集客効果につながっています」と営業本部長・東京支店長の富樫崇之氏は話す。結果として、ガソリンスタンドのドライブスルー洗車とは異なるマニア層にも支持される洗車を提供することで、地域密着型かつ独立オーナーでも安定運営ができる市場を形成している。

 同社は単にメーカーとして機材を提供するだけではなく、立地調査や収益シミュレーション、レイアウト提案といった開設前のコンサルティングも実施している。

 コイン洗車場は、大通り沿いの好立地でなくとも成立するビジネスだ。「特にバス通りから1本か2本入った住宅街の中や、市街化調整区域などの用途地域による制限が厳しいエリア、あるいはほかの商業用途に向かない土地であっても開設可能なケースが多いです」(富樫氏)

 そのため、一般的な店舗建設が難しい土地における活用の有効な手段として提案している。

▲コインランドリーを併設した洗車場もある

 運営に関しては、日常的な清掃や消耗品補充などの管理業務をオーナー自身が行うスタイルが一般的。近年ではキャッシュレス決済端末の導入が進んでおり、運営負担を軽減するための仕組みが提供されている。

 収益モデルの目安としては、コイン洗車場の一般的なモデルである250坪規模の場合、初期投資は洗車機器および工事費用として3000万〜4500万円程度。月間売り上げは都市部で約100万円、地方などのエリアで約70万〜80万円程度。手残り収益は月間売り上げ100万円の場合、月間約55万円、年間約600万円程度。認知の拡大とともに徐々に稼働率が向上し、売り上げが安定するまでには1年から2年ほどを要する場合が多い。

 コイン洗車場ビジネスは、ランドリービジネスのように爆発的な勢いで増加するのではなく、堅実に推移していく市場である。「業界の動向として向こう7、8年くらいは古い洗車場がなくなり、新しい洗車場をつくりやすい新陳代謝のチャンスがある市場だと思います」と富樫氏は見解を示す。

 同社はコイン洗車場の開業支援サイト「コイン洗車場.coⅿ」を運営し、今後も土地活用の新たな選択肢として洗車場ビジネスの提案を継続する。

▲アベテックの開業支援サイト「コイン洗車場.com」

(2026年11月号掲載)

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