【特集】人気設備から読み解く 2025年のトレンド:注目設備8選②

賃貸経営住宅設備・建材

防音
ゲームを快適に、組み立て式防音ブース

 建材の販売を行うワールド化成(東京都中央区)は22年12月から、住戸内用の組み立て式の防音ブース「GAME(ゲーム)基地」を販売している。市場拡大や競技人口の増加が予測されるeスポーツのプレーヤーやゲーム実況の配信者らを主な対象に商品化した。防音効果と周囲を気にせずにゲームを楽しめる「没入感」を前面に打ち出している。

 吸音材と遮音材が一体となった防音材を使用し、ブース外への音漏れを最大で30%低減。プロのeスポーツチームに監修を依頼し、快適にゲームを楽しめるような設計でデスクを配置。棚も設けている。パソコン本体を囲い壁の外側に設置可能にし、換気ファンも付けてブース内に熱がこもらないようにした。

▲GAME基地の内部イメージ

 ブースは1・8畳の広さで高さは1800mm。大人2人で4時間で組み立てることができる。本体価格は68万9000円(税込み)。このほか、内部設備が簡易なものや広さが1畳タイプのものもある。

 これまでは、個人が購入する例が多かった。同社事業開発部eスポーツビジネスグループの川尻祐彦氏によれば、24年中に、GAME基地を希望する入居者の室内に設置することで自社物件の賃料アップのきっかけにしたい不動産会社のユニデン不動産(東京都中央区)に納入。これを皮切りに、今後も不動産会社や家主に向けて拡販していきたい考えだ。

防音
かさ上げゴムマットで振動軽減

 家庭用品の開発・販売を手がけるタツフト(東京都品川区)は、洗濯機の高さを調整するゴムマットを販売している。「あしあげ隊」のブランド名で販売する白物家電用ゴムマットシリーズの一つだ。防水パン(洗濯機の受け皿)が設置されていない物件が増えている中、排水ホースへの干渉を防ぐために洗濯機をかさ上げするのに役立つ。

 集合住宅では、洗濯機の振動が原因で入居者トラブルに発展することもある。同社のゴムマットは材料に防振効果の高いゴムが使われており、床に伝わる洗濯機の振動を20~40%軽減。トラブルを未然に防ぐ効果も期待できる。24年度から賃貸管理会社向けに提案を開始、すでに売り上げの2割程度が管理会社経由となっている。

▲洗濯機下に設置されたゴムマット

 同社営業部課長の三本松和宏氏は「騒音トラブルや床の傷・へこみを防ぐことができる点が家主におすすめです。管理会社経由のほか、家主個人でも購入可能です」と語る。

 同商品は幅と奥行きが100mmで、高さは25mmと45mmの2タイプがある。2段重ねることもでき、組み合わせて細かな高さ調整も可能だ。それぞれ4つセットで、高さ25mmが4400円、45mmが5500円(いずれも税込み)。手軽に導入可能な騒音対策商品といえる。

(2024年12月号掲載)
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