高品質な光インターネット
中部テレコミュニケーション
電気通信事業を行う中部テレコミュニケーション(名古屋市)は、全戸一括型のインターネット光回線サービス「オールコミュファ・マンション」を展開している。品質にこだわり、ほかの住戸に影響されないネット環境の提供で、導入戸数を伸ばす。
中部4県で提供 安定した通信環境
オールコミュファ・マンションは、管理会社やオーナー向けに提供している全戸一括型のネット光回線だ。中部地域を中心に展開しており、提供範囲は愛知県、岐阜県、三重県、静岡県。4戸以上のアパートやマンションに導入することができる。
従来、全戸一括型ネットを導入する場合、一つの回線をすべての住戸で分け合う方式が一般的だった。この場合、ネットの速度がほかの住戸の利用状況に左右されてしまう。
オールコミュファ・マンションでは、最大1Gbpsの光ファイバーケーブルを戸建てのように各住戸に引き込む。そのため、ほかの住戸の利用状況に左右されず安定したネット環境を提供することができる。利用者はオプションで最大10Gbpsのプランを選択することも可能だ。
中部5県に張り巡らせた約22万kmの光ファイバーケーブルが、安定した品質を支える源泉となっている。同社のコンシューマ営業本部コミュファ営業2部の野口晴正部長は「光ファイバーケーブルへの投資を最優先することで、提供範囲の拡大と快適にネットを利用できる環境の構築に努めてきた」と話す。
110万戸が導入 賃貸向けにも注力

同社はネット光回線サービスとして「コミュファ光」を展開しており、1月末時点で約110万戸に提供している。提供地域はオールコミュファ・マンションを展開している4県に長野県を加えた5県だ。
集合住宅向けにオールコミュファ・マンションを開始したのは2009年。開始当初は新築の分譲物件を中心に導入していたが、入居者のニーズが高いにもかかわらず、まだ導入が進んでいない既存の賃貸物件に市場の大きさを感じ、15年ごろから賃貸市場に参入した。
今ではオールコミュファ・マンションの契約数の7割以上が賃貸物件での契約だ。入居者の満足度を高めるため、付属サービスとして光電話やビデオ・オン・デマンド(VOD)サービスなども提供。入居者の生活に合わせて、これらのサービスをオプションとして選択することができる。「ネットは今や入居者の生活にとって欠かせないインフラだ。ただつながるというだけではなく、快適にネットを使える環境を今後も提供していきたい」(野口部長)
(2025年 4月号掲載)
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