データで見えた:同棲カップルの住まい探しに関する調査

賃貸経営統計データ

同棲カップルの住まい探しに関する調査

不動産情報サービスを展開するアットホーム(東京都大田区)は、19~29歳の同居をしているカップルを対象に「同棲どうせいカップルの住まい探しに関する調査」を実施。3月7~12日の期間に行ったアンケート調査で、男女428人から有効回答を得た。

Q同棲カップルにとって理想の間取りは?

A. 理想は2LDKだが現実は1LDK

 一緒に暮らすカップルに理想の間取りを質問したところ、2LDKと答えた人が最も多く、4割を超える結果となった。その一方で、現在の住まいの間取りを聞くと、1LDKの回答が最多で33.2%だった。

 2LDKが理想と答えた人からは「お互い1部屋ずつ欲しい」「個々で仕事や作業ができる部屋があるといい」などの回答があがっている。それぞれの時間を過ごすスペースがあると同居するカップルのニーズを満たせそうだ。近年は在宅勤務をする人も増えているため、部屋数を重視する人も多いのだろう。「個室が離れている間取りだといい」と、部屋数だけでなく間取りそのものにこだわりを持つ声も上がっていた。

 1LDKでも十分と考える人は「活動するためのスペースと寝室があれば十分」「広すぎると結局別々で過ごすため一緒にいる意味がない」と述べた。

Q譲れなかった設備の1位は?

A. 男女ともに「バス・トイレ別」

 住まいを決めるうえで譲れなかった条件は、男女ともに1位が「バス・トイレ別」で、女性は半数以上がこだわりを持っていることがわかった。女性の2位は「独立洗面台」で、特に水回りを重視していることが読み取れる。

  男女で結果を見比べてみると、「バス・トイレ別」「独立洗面所」で差が開いており、こだわりの違いが顕著に表れている。

 住まい探しにおける主導権はパートナーが握っていると答えた人が多かった。日々の家事負担を聞くと男女どちらの認識でも女性の割合が高い結果になったため、水回りは特に重視される設備といえそうだ。

 似たような物件であれば、水回りの設備が決め手になるだろう。

Q譲れなかった条件の1位は?

A. 女性は最寄り駅までの距離、男性は築年数

 住まいの条件については、女性は「最寄り駅までの距離」、男性は「築年数」が1位という結果になった。

 全体を見ると、男女で差が開いたのは「収納スペースが広い」や「キッチンが広い」など、家事のしやすさにつながる項目だった。男性の回答は唯一「築年数」が女性よりも高い割合になっている。

 最終的に住んでいるエリアを決めるうえで重視したこととして、「生活用品を買う施設が充実していること」と答えた人が多かった。物件そのものだけでなく、周辺環境も含めた住みやすさが求められているようだ。

 住まい探しの実現には理想とする生活スタイルのすり合わせが必要なようだ。

(2024年9月号掲載)

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