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賃貸経営トレンド

札幌|多国籍化で問われる賃貸の受け入れ体制

外村真美オーナー

 

 札幌市で、外資系高級ホテルの進出が相次いでおり、その背景にあるのは、国の「GX金融・資産運用特区」に同市が指定されたことです。市は再生可能エネルギーの活用や金融関連の企業誘致などを積極的に進めています。また千歳市ではRapidus(ラピダス:東京都千代田区)の半導体工場の稼働も控える中、インバウンド(訪日外国人)需要だけでなく、海外企業のビジネス需要も見込んでいるようです。
 札幌市では国際水準の富裕層向けホテルの不足感が指摘されてきました。しかし、市中心部の再開発に伴い、フランスの「アコーホテルズ」を始めとする最上級のブランドホテルが次々と開業。今後、「パークハイアット札幌」もオープンする予定です。

 相次ぐ外資系高級ホテルの開業で、宿泊事業においてはある程度ビジネス客やインバウンドの受け入れ体制が整うように思います。しかし、長期滞在者などを受け入れる民泊や賃貸住宅などの多国籍化はいまだに進んでいないように感じています。
 契約時の多言語化、入居後のトラブル対応など、家主業や賃貸管理事業では入居者の多国籍化に消極的な人が多いのも事実です。今後、これらの外部環境の変化には柔軟に対応していきたいと思っています。

(2024年12月号掲載)

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