イケアの商品で室内空間をコーディネート
民泊・モデルルームの事例増
イケア・ジャパン
家具量販大手のイケア・ジャパン(以下、イケア:千葉県船橋市)は、法人向け室内空間コーディネートサービス「ビジネスインテリアデザインサービス」の提供を強化している。直近では不動産会社や賃貸住宅オーナーの利用も増えているという。
年間で1000件受注 1週間で3D画像を共有
▲ホームファニシングインテリアプランナーの平光洋子氏
同サービスは、イケアのインテリアプランナーが同社の商品を用いて室内空間のコーディネートプランを提案するサービスだ。年間の依頼件数は約1000件。これまではオフィスや学校の改装などの依頼がメインだった。しかし直近では民泊運営代行会社や個人オーナー、不動産会社が民泊や家具付き物件、モデルルームにイケアの商品を活用するために依頼するケースも増えてきたという。
1回あたりの利用料金は9900円。法人無料会員制度「IKEA Business Network(イケアビジネスネットワーク)」に加入している場合は4490円(いずれも税込み)となる。
不動産会社やオーナーが同サービスを依頼する際はまず、寸法付きの部屋の図面や納期、納品先、プランニングの目的やイメージを共有する。その後、1時間ほどイケアのプランナーとオンラインまたは「IKEA渋谷店」での対面の打ち合わせを経て、約1週間後には空間コーディネートを行った3D(3次元)画像を受け取ることができる。提案された商品の購入代金や配送、配置費用は別途発生する。
商品9500点から組み合わせプラン度イメージの強さが魅力
同サービスの特徴は、イケアが提案から設置・インテリアのデコレーションまでワンストップで行うことができる点だ。イケアの商品を熟知している同社のインテリアプランナーが対応するため、問い合わせからプランニングの提案までの期間が短い。また、同社が取り扱う商品点数は約9500点に上るため、室内空間コーディネートにおけるさまざまなニーズに対応することが可能。加えて商品の価格帯は、他のメーカーの家具と比べても安価だ。またブランド自体の知名度も高い。イケアのホームファニシングインテリアプランナーの平光洋子氏は「イケアの商品は若者からだけでなく、30~40代のファミリー層からの人気も高い。またヨーロッパや北米での知名度も高く、外国人からも支持されている」と話す。
▲壁や床と調和のとれた家具を設置している
渋谷を起点に展開強化 さらなる知名度向上を目指す
▲リニューアルオープンしたIKEA渋谷店
8月27日にリニューアルオープンしたIKEA渋谷店には、法人向けサービスの展開を強化するための拠点として法人向け窓口を設置している。
「ビジネスインテリアデザインサービスは2012年のサービス提供開始以来、年々売り上げを伸ばしてきた。今後も同サービスの知名度を上げ、導入事例を増やしていきたい」(平光氏)
▲民泊物件の導入事例
(2025年1月号掲載)
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