新大学生の部屋探しが早期化
親が気になる情報は「周辺環境」
不動産情報サービスを提供するアットホーム(東京都大田区)は「新大学生の住まい探しに関する実態調査」を24年7月に実施した。アンケートの対象となったのは、進学を機に1人暮らしを始めた大学生の親(40〜69歳) の中で、住まい探しに関わったと回答した413人。
「あなたがお子さまの住まい探しを始めた時期はいつ頃ですか?」の問いに対する回答は「3月」が最も多く28・1%。次いで「2月」が22・3%。3番目は「12月」で12・3%だった。推薦入試が多くなった影響で、12月からの部屋探しが増加している。
親が子どもの住まい探しにどの程度関わったのか聞いたところ、41・6%が「かなり積極的に関わった」、27・8%が「まあまあ積極的に関わった」と回答した。回答者のうち、7割近くが積極的に住まい探しに関わっている一方で、子どもが関わっている割合は46・8%にとどまった。住まい探しの時点では、子どもが高校生ということもあり、親が主導で動いている様子が見えてくる。
ただし、住まいの決定に子どもが関わっている割合は70・5%と、最終的には子どもの意見が優先されるケースが多いようだ。
「住まいを決める際に重視したことは何ですか」という質問に対する回答では、男子大学生の親・女子大学生の親共に「家賃」が60%以上で1位になった。同じ質問を大学生にも行ったところ、「家賃」と回答したのは、男子大学生・女子大学生共に30%未満で、親子間に大きなギャップが見られた。
そのほか「セキュリティーが充実している」「治安がよい」ことを親が重視する一方、子どもの関心は高くないという意識の差が浮き彫りとなった。
なお重視した設備のトップは、男女問わず大学生もその親も「バス・トイレ別」を選択。半数以上が選ぶ結果となった。
住まい探しの方法については「『Yahoo!(ヤフー)』や『グーグル』などの検索サイトで検索をした(スマートフォン)」が42・1%で1位となった。次いで2位は「『at home(アットホーム)』『SUUMO(スーモ)』などの不動産ポータルサイトで検索した(スマートフォン)」、3位が「不動産会社のホームページを調べた」だった。
「お子さまの住まいを探している際に、どのようなことが知りたかったですか?」という質問では、「周辺環境情報(スーパーマーケット、コンビニエンスストア、病院、交番など)」の回答が最多で、約6割を占める。2位は「1人暮らしにかかる初期費用と毎月発生する費用」、3位は「地域の相場情報」となり、お金に関する項目がランクインした。
新大学生の部屋探しが早期化する中、家賃や設備などの物件情報と共に、地域や周辺の情報が求められている。
(2025年2月号掲載)
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