災害対応「避難所にインスタントハウスを設置 感染者隔離スペースや更衣室として活用」
1月12日以降、LIFULL(ライフル:東京都千代田区)とグループ会社LIFULL ArchiTech(アーキテック:同)は、能登半島地震の被災地に「インスタントハウス」を提供している。
インスタントハウスは国内グランピング領域において100棟以上の販売実績がある商品。
LIFULL ArchiTechの幸田泰尚代表取締役COOが1月3日に現地入り。現地の自治体の要望を聞き、LIFULLからの寄贈品としてこれまでに14棟を設置した。
設置するインスタントハウスは2種類。バレル型では1~2人が横になれる。パージ型は15㎡で4mの天井高となる。5~10人でゆっくりくつろげる空間となっている。これらは体育館のほか、校庭や駐車場に置かれた。いずれの型も1時間ほどで組み立てられる。「避難所の自治体職員らに手伝ってもらって4~5人で作業します。避難所の人たちも、形が出来上がってくると周りを囲んで話しかけてくれます」(幸田氏)
設置後は感染症にかかった人たちを隔離するスペースや更衣室など各避難所でニーズに合わせて活用。幸田氏は、引き続き現地でヒアリングを行いながら、改良を重ねていく予定だ。
今後、復興のフェーズに入ってきたら、医療を行う場、学校の教室、支援者の集まる場、仮設住宅の共用部など、さまざまな場所としても活用できるのではないかと幸田氏は考えている。建築物ではなく工作物である利点は、分解して運ぶことができること。使う場所、使い方ともに臨機応変に変えられるのが同社のインスタントハウスの魅力である。
(2024年4月号掲載)
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