地元オーナー発信―進化する福岡の都市機能(福岡)

賃貸経営トレンド

福岡|進化する都市機能が示す福岡の可能性

吉原 勝己オーナー

 世界市場においてスタートアップ企業の成長を支援するCambridge Innovation Center(ケンブリッジ・イノベーション・センター 以下、CIC:アメリカ)は4月、福岡市天神地区で国内初の地方拠点となる「CIC Fukuoka(フクオカ)」を開設しました。

 約140室のプライベートオフィスとコワーキングスペースを有し、国内外の約40社がすでに入居。同県のスタートアップ支援拠点「グローバルコネクト福岡」も併設され、資金調達や海外展開への支援が始まっています。

 一方、再開発促進事業「天神ビッグバン」により、同地区では新たなハイスペックビルが次々に竣工し、オフィス需要が拡大しています。その中で注目すべきは、CIC Fukuokaが単なる貸室事業ではなく「人が交差するイノベーションの場」として都市機能に組み込まれる点にあります。

 福岡は、交通利便性と都市規模のバランスが良く、大学群や産業の集積、アジア圏との距離の近さを背景に、新たな都市としての可能性を示し始めました。今回のCICの進出は、グローバル都市の証しの一つであり、 福岡市は天神ビッグバンを舞台装置として「スタートアップ拠点都市」への成長が進んでいます。

(2025年 9月号掲載)

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