大阪|国際化で不足するハイエンド賃貸物件
加藤 薫オーナー

大阪市での統合型リゾート(IR)の開業が近づくにつれ、地域経済への期待が高まる一方で、人材確保と居住環境の両面で大きな課題が浮かび上がってきています。IR単体で約1万5000人、関連産業を含めるとさらに多くの雇用が生まれると予測されており、特にホテルやビジネスイベントの運営を担う多言語対応スタッフ、外資系企業の専門職といった国際人材の需要が急速に高まっています。
しかし、こういった中・高所得層が安心して暮らせる賃貸住宅、例えば80〜110㎡の広さを備えた3LDKクラス、あるいは月額30万〜50万円帯の高級賃貸は極端に少ないのが現状です。外国人の専門職や管理職は、職住近接や整った教育環境、多文化対応を重視する傾向が強く、西区・北区・此花区といったエリアに需要が集中しています。そのため特に今後5年間は不足が深刻化しそうです。
IRは人の流れを変え、長期滞在・定住を前提とした新たな需要層を呼び込みます。その一方で、現状のIR近隣や周辺地域の賃貸市場はこの変化を十分に織り込めていません。ハイエンド賃貸の整備は、地域の受け皿としての役割だけでなく、家主にとっては大きな収益につながる機会となる可能性が高くなってきました。
(2026年3月号掲載)






