地元オーナー発信―IR計画の長期的な影響(大阪)

賃貸経営トレンド

大阪|IR計画の長期的な影響を見定める必要性

加藤 薫オーナー


 大阪では「大阪・関西万博」を一過性のイベントで終わらせず、次の成長段階へつなげようとする動きが各所で具体化しています。その象徴的なプロジェクトが、夢洲で進む統合型リゾート(IR)計画でしょう。

 この計画は、カジノを含む中核施設に加え、隣接地を含めた広範な周辺開発が同時に構想されている点が特徴です。滞在型集客コンテンツや施設の整備によって、単発的な来訪にとどまらず、複数日の滞在や再訪を促すエリア形成を目指しています。

 IR施設については、地上27階建てのタワーを中心に開発が進む計画です。施設内にはカジノのほか、複数棟で合計約2500室の整備を予定するホテル群、6000人以上を収容可能な国際会議場、展示・イベントスペースなどが一体的に配置される見通しで、収益の柱は宿泊や国際会議、展示会の需要に置かれるようです。

 大阪は、夢洲全体の滞在価値と人流を底上げし、都市の成長を長期的に継続させようとしています。周辺不動産市場においても、短期的な話題性にとどまらず、関連施設で雇用される従業員や事業者の動きなど、中長期視点での需要変化を見据えることが家主にとっては重要になりそうです。

(2026年4月号掲載)

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