【連載】海外各都市の不動産投資:グアム:7月号

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グアムの不動産事情

 太平洋北西部に位置するグアムは、ミクロネシア最大の島です。面積は東京23区よりやや小さく、人口は約17万人。日本から比較的近く、東京や大阪から飛行機で約3時間半の距離にあります。アメリカ合衆国の準州ですが米本土からは非常に遠く、観光客は近場である日本と韓国からが主です。

観光事業不振も軍需は拡大

  グアムの主要産業は米国の軍需と観光ですが、近年、観光事業の不振が続いています。主要顧客である日本と韓国の通貨価値が米ドルに比べて落ちており、よりコストの安い東南アジア方面に向かう旅行者が増えたためです。韓国人に関しては、グアムより日本への旅行を選ぶ人が増えました。米国本土からの観光客はハワイには行きますが、グアムは遠すぎてなかなか足が向きません。

 観光が不振である一方で、軍需は絶好調です。米軍のアジア・西太平洋シフトの要となるグアムは、空軍、海軍、海兵隊の増強が続いています。アンダーセン空軍基地、グアム海軍基地、沖縄から移転する海兵隊の基地
「キャンプ・プラズ」など、島の面積の約3分の1が基地として使われています。観光の中心地・タモン地区では、廃業した観光客向けホテルを米軍人向けレジデンスにする転用が進んでいます。

コンクリート造のコンドミニアム

米軍人向け区分が高利回り

 グアムは南北に長く、人口は島の北半分に集中しています。タモン地区、タムニン地区、ハガニャ地区、デデド地区など、人口がまとまっている場所はすべて北部です。一方で南部は人口が少なく豊かな自然が広がっています。グアム島の南端から船で渡れるココス島はリゾート地として発展しています。

 投資対象エリアとしては、米軍人向けの賃貸需要が高い北部が中心となります。グアムに駐留する米軍人の住宅手当は、最低額が月2205ドル(約35万円)です。軍以外の民間ビジネス雇用者でこれだけの家賃を支払える人は限られるので、多くの投資家・オーナーが米軍人の入居付けを狙い、月額2205ドルぴったりで募集しています。

 強烈な台風に見舞われるグアムの建物はコンクリート造の戸建てかコンドミニアムです。近年は戸建て価格が高騰しているため、利回りを求めるなら島の北部か中部で30万ドル以下のコンドミニアムの区分を購入するのがいいでしょう。月額2205ドルで賃貸して、表面利回り10%、固定資産税や諸経費控除後の実質利回り6〜7%を目指すのが一般的です。

 100万ドル以上の予算があれば、タモンやタムニンなど便利な場所で4戸程度のアパートを1棟買って賃貸経営するという手もあります。

アジア太平洋大家の会
代表 鈴木 学

[PROFILE] 
海外不動産に精通し、6カ国語を操るアナリスト。国際不動産エージェントの取締役としても多数のセミナーを主催する。自身も6カ国で物件を所有し、投資・経営を行うグローバル家主。
(2026年7月号掲載)

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