My賃貸経営スタイル:突然の相続で賃貸経営に携わる

賃貸経営不動産投資

突然の相続で賃貸経営に携わる 不動産投資も実践し、後輩の見本に 

関根淳オーナー(48)(神奈川県藤沢市)

 関根淳オーナー(神奈川県藤沢市)が実家の賃貸経営に携わるようになったのは、31歳のときだ。父親が亡くなり、兄と関根オーナーがアパートを1棟ずつ相続したが、経営自体は関根オーナーが2棟まとめて行うことになった。)

「私の本業はゴルフのプロツアーキャディーで、1年のうち200泊以上は地方にいるのですが、兄より時間に融通が利いたのです」と関根オーナーは話す。

 2棟とも管理会社に任せていたが、長期入居者から管理の実態を聞くようになった。「私に相談することなく、家賃の引き下げが行われていたのです。不動産の知識がなく、管理会社に一任していましたが、ちゃんと関わらなければならないと思いました」(関根オーナー)

 そこで不動産に関する勉強を始め、宅地建物取引士や賃貸不動産経営管理士などの資格を取得。また、管理会社を見直し、ユーミーホールディングス(同)に管理を委託するとともに、物件づくりも一緒に行うようになった。

 所有する1棟は、駅から徒歩4分という好立地にありながら、和室が2間の3DKという間取りのため空室が半年以上続くことがあったからだ。「ユーミーホールディングスからの提案で間取りを2LDKに変え、設備も入れ替えました。

 家賃を周辺相場より安くしていましたが、相場並みに戻して募集したところ、入居がすぐに決まりました」(関根オーナー)

 以降、退去のたびにリノベーションし、築年数が40年になるも賃料を下げずに済んでいる。

▲湘南に新築したアパートの外観。サーファー向けの設備を備えている

湘南に土地を購入してアパートを新築

 23年3月、関根オーナーはJR東海道線辻堂駅から徒歩15分の場所に、アパートを新築した。木造2階建ての全8戸、間取りは1LDKとリモートワークルームのある、約38~47㎡という広さだ。「湘南に憧れて移り住む人を入居者ターゲットとして、サーフィンが趣味で、東京都心から移住して在宅勤務をする人を想定しました」(関根オーナー)

  建物の前にサーフボードを置く場所や屋外シャワーを設置。1階の部屋には土足でも入ることができるように土間コンクリートを設けた。2階の部屋は天井が高いロフト付きで、開放的な雰囲気だ。家賃は周辺相場に合わせて、13万~14万円。3カ月ほどで満室になったという。

 「プロスポーツ選手は一時の活躍で、多額の収入を手にすることがあります。引退後の生活に不安を覚える選手も多いので、資産管理もサポートできるよう、まずは自分で実践したのです」と話す関根オーナー。今後もキャディーと不動産賃貸事業に、積極的に取り組んでいく予定だ。

▲ロフトを設けた2階の居室

(2024年5月号掲載)

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