データで見えた:相続登記の申請義務化

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相続登記の申請義務化に関するインターネット調査

 相続支援業務を手がけるランドマーク税理士法人(東京都千代田区)は、1月26~28日の期間に「相続登記の申請義務化に関するインターネット調査」を実施。4月1日からの相続登記義務化の認知度と対応状況についての回答を募り、過去に親族から土地・戸建て住宅の相続を受けた1034人から有効回答を得た。

Q相続登記申請義務化の認知度は?

A. 全体の4割が認知せず

 不動産の所有者が亡くなったにもかかわらず相続人の登記がされない「所有者不明土地」が全国で増加していることを背景として、相続登記の申請が義務化された。相続発生から3年以内の登記が義務となった。法改正以前の相続登記をしていない不動産も適用の対象となる。

 相続登記が義務化されることを知っているか聞くと、全体の約4割が「知らない」と回答した。続けて「知っている」「なんとなく知っている」と答えた人に、法改正以前の相続登記をしていない不動産にも適用されることを知っているか質問したところ25.3%が「知らない」と答えている。

 相続登記の申請義務化の施行は把握していても、今後発生するものにのみ適用されると認識している人も少なくないようだ。

■相続登記が義務化されるのを知っていましたか?

n=1034

■法改正前の相続登記をしていない不動産も義務化の対象となるのを知っていましたか?

n=649

※ランドマーク税理士法人「相続登記の申請義務化に関するインターネット調査」を基に地主と家主で作成

Q名義変更していない不動産はあるか?

A. 2割弱が「ある」

 親族から相続した不動産で名義変更していない土地や家屋があるか質問したところ、全体の2割弱が「ある」と答えた。年代別に見ると30〜40代が3割強となっており、ほかの年代に比べて割合が高い。30〜40代は法改正の認知度がほかの世代に比べて高いが、近い将来相続が発生する、または相続不動産を所有していることに起因するのだろう。
 続けて、「名義変更していない不動産がある」と答えた人に相続した不動産の名義変更の準備をしているか聞くと、70代では約5割の人が「準備している」と回答した。相続を控える人が多いとみられる70代は積極的に備えていることがわかる。

■親族から相続した不動産で名義変更していない土地や家屋がありますか?

n=1034

※ランドマーク税理士法人「相続登記の申請義務化に関するインターネット調査」を基に地主と家主で作成

Q相続について誰と話しているか?

A. 親以外の血縁者が最多

 「相続について外部に相談できる人はいるか」という質問に対しては、全体の約4割が「いる」と回答した。中でも30代は5割強が「いる」と答えている。

 続けて「いる」と回答した人に具体的な相談先を聞いたところ30~40代は「親以外の血縁者」や「弁護士」を挙げる人が多く、50~60代は「司法書士」や「税理士」の回答が多かった。

 30~40代は「親以外の血縁者」の回答が5~6割に上っており、今後発生する親からの相続についてきょうだい間で話し合いをしているのではないかと予測することができる。また、被相続人の年齢に近づきつつある50〜60代は、よりスムーズな相続を目指し専門家に相談しているのだろう。

■相続について誰に相談できますか?(複数回答可能)

n=432

※ランドマーク税理士法人「相続登記の申請義務化に関するインターネット調査」を基に地主と家主で作成

(2024年7月号掲載)

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