<<【連載】眠っているお宝 目の付けどころ:vol.14>>
中古カメラ
写真を趣味にする人は多く、家族が遺品整理をしたところ押し入れや引き出しの中からカメラやレンズを見つけた、という事例は少なくない。スマートフォンの普及により写真撮影が身近になったことで、趣味にする若者が増えていることも需要増加の追い風となっている。
「スマホでは飽き足らず、オールドコンデジ(古いコンパクトデジタルカメラ)やフィルムカメラを購入する若い人が増えています。ミラーレス一眼カメラも人気があり、店に並べるとすぐに売れていきます」と語るのは「三宝カメラ」の矢中進店長だ。同店はそうした需要に応えるため、6年前からフィルムカメラやフィルムカメラ時代に使われていた「オールドレンズ」を中心に扱う姉妹店「2nd BASE(セカンドベース)」も運営している。
防湿庫での保管がベスト
カメラやレンズの需要は確かにあるのだが、査定額は状態と市場での需要に左右される。カメラは精密機械なので、動かなければ意味がない。査定では、まず電池を入れて動作確認をする。アナログカメラは多少の不具合があっても修理できるが、デジタルカメラはメーカーの修理対応期間が過ぎているものだと直すことが困難だ。その場合は「ジャンク品」として引き取られるが、ほとんど値段は付かないものも多い。
外観上の擦り傷やつやの有無、レンズの中に傷やカビ、曇りがないかどうかも大切なポイントだ。クリーニングが必要となれば、当然買い取り価格は下がる。「革のケースに入れている人がよくいますが、カメラやレンズは湿気に弱いので実は良くありません。防湿庫を購入して保管するのがベストです。それが難しい場合は、せめて通気性の良い部屋で保管することをおすすめします」(矢中店長)

▲ライカ銀座店オープン時、限定200台で販売されたライカM3J。価格は880万円(税込み)だ
また限定品などの希少なカメラやレンズは世界にコレクターがいるので、高値が付く。例えば、三宝カメラが販売する中古カメラで最も高いものは「ライカM3J」で880万円にもなる。2006年4月にドイツのライカカメラが世界で初めての直営店「ライカ銀座店」をオープンした際に限定200台で販売した超希少モデルで、都内のコレクターから買い取ったものだという。
カメラは需要が増えており、新旧問わず、ある程度の値段で売れることが期待できる、つまり「お宝」になり得るものの一つだ。ただし、管理や保管の仕方次第では劣化しやすいという懸念もあるので、家の中に眠っているものがあるのなら、なるべく早く鑑定してもらうといいだろう。
三宝カメラ(東京都世田谷区)
矢中進店長

カメラ鑑定歴20年以上。初心者からプロまで、顧客のニーズに寄り添った接客をモットーにしている。1都3県を中心に出張買い取りも行っている。
■店舗情報
1975年創業の老舗中古カメラ店。2024年3月に東京都目黒区自由が丘に移転、新装開店した。

(2026年 4月号掲載)






