【特集】非住宅ではじめる 遊休地活用ビジネス第二弾⑤ホスピス

土地活用高齢者住宅・介護福祉施設

土地活用 地域貢献編 地域や社会貢献となる土地活用

既存事業の強みを生かした土地活用ビジネスを紹介する。

医療特化型療養施設(ホスピス)フレアス

「ホスピス」運営事業を拡大 総合介護ビジネスの新たな柱に

フレアス(東京都品川区)
関根竜哉社長

6月までに新たに3棟開設

▲看護小規模多機能施設との併設施設も

 在宅介護マッサージ大手 フレアス(東京都品川区)では、医療特化型療養施設(ホスピス)事業を拡大させる。すでに3か所で運営しているが、5月から6月にかけて新たに3棟の開業を見込んでおり、今後も多店化していく計画だ。

 ホスピスは、がんや難病など終末期の人が専門的な緩和ケアを受けながら過ごすための施設だ。看護師や介護士が常勤・訪問しサービスを提供する。

 「国の政策は、在宅にシフトしており、看取りの場所が全然足りていません。それだけに、ニーズは今後増えていくはずです」(関根竜哉社長)。

 同施設を地主への土地活用法として提案する。ホスピス単独施設はもちろん、看護小規模多機能型住居との併設施設も展開していく。前者は3階建て48室が目安で、建築面積約150坪、延床面積約450坪。一方、後者は3階建て、ホスピス居室数38室、看護宿泊室9室で、建築面積160坪、延床面積480坪。いずれも利回りは6~8%を想定しているという。

 敷地面積は、360~800坪程度だ。 駐車場は敷地内に20~35台確保できること。立地は、最寄駅から徒歩約15分圏内、またはバス便でアクセス可能な場所で、住宅街が望ましいという。

 契約形態は、建物賃貸借契約で、期間は25~30年間。

 同社は、主に自宅療養中の高齢者を対象にした、医療保険が適用できる鍼灸等のマッサージ事業を祖業として、訪問看護・訪問介護事業、看護小規模多機能型居宅介護事業など、総合的な介護領域をサポートするビジネスモデルへと拡大している。ホスピス事業は、同社にとって、在宅領域のサービスを一気通貫できることとなる。

 「それぞれシナジー効果が見込めます。利用者やご家族の方の状態に合わせて、様々なサービスを選択することが可能になります」(関根社長)という。

 2026年3月期には、「在宅マッサージ」「訪問看護」「訪問介護」「看護小規模多機能型居宅介護」の4つのセグメントで、売上高95億円を目指していく。

(2024年6月度掲載)

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