【特集】非住宅ではじめる 遊休地活用ビジネス第九弾④:自習室

土地活用その他建物

自習室 カフェみたいな自習室 スタディプレイス

勉強や作業に最適な完全会員制の自習室
ドリンクバーやリフレッシュ空間を完備

居心地の良さを重視

 ANWIが手掛ける「カフェみたいな自習室 スタディプレイス」は、その名の通りリラックスできるカフェのような空間が強みの自習室だ。

 同店では多様なタイプのシートを設けており、左右に間仕切りのある一般的なコワーキング用デスクに加えて、開放的な空間で作業ができるラウンジテーブルやラウンジカウンターなどがある。フリーシート制のため、各自好みのシートを選んで作業をすることができる。また、ドリンクバーやストレッチスペース、瞑想ルームも用意されており、作業の合間にリフレッシュできる。カフェや自習室、コワーキングスペースの長所を兼ね備えたサードプレイスとして最適な空間だ。

ANWI(東京都渋谷区)
池田 二郎 社長(48)

 利用は完全会員制で、ドロップインは採用していない。利用頻度やライフスタイルに合わせて8種類のプランを用意している。全日6~23時の間いつでも利用できるフルタイムプランが1万9800円。平日17~23時と土日祝6~23時に利用できる平日ナイト&土日祝フルプランが1万5400円だ。そのほか平日の日中利用のみのプランや、朝利用のみのプランなどを設けている。なお、入会金は1万1000円だ。

付加価値のある空間提供

 同店は士業などの資格勉強をしている人をメインターゲットとしているが、このような難関資格は費やす勉強時間が多く孤独感が生まれやすいという。そこで同店は、勉強することを目的としている人が集まる会員制自習室という環境を活用し、オンライン上で勉強仲間と繋がることができるコミュニティ制度を導入している。

 目的別にみた会員比率は、資格取得が15%、仕事が30%、中高生の受験勉強が20%だ。そのほか、趣味で勉強をしている人や、主婦の休憩場所として利用されている。

 出店立地として想定しているのは、駅から徒歩5分以内で40~60坪程度の広さがある物件だ。会員制で目的来店のみのため目立つ物件である必要はなく、繁華街のような賑やかな場所よりも住宅街のような静かな場所が適している。

 集中して勉強や作業ができる環境を求めている人のみが出入りするため、治安の悪化や騒音などの心配が生まれにくく物件オーナーも安心だ。

 現在オープン済みの施設は池尻大橋の1店舗のみだが、順次全国展開を予定しており、現在は大都市圏だけではなく地方都市の環境のリサーチなどに力を入れている。また、サードプレイスとしての付加価値を高めるために今後も新たなサービスや設備を充実させる方針だ。

▲開放感のあるラウンジテーブル

(2025年 3月号掲載)
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