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木造4階建て住宅を賃貸分野で拡大
10坪台の狭小地や変形地にも対応
東京を中心に総合住宅サービス事業を展開しているоu2(オーツー:東京都江東区)は、木造4階建て住宅の自社ブランド「もくよん」※を賃貸住宅分野にも拡大させている。木造4階建て住宅の販売は2019年から開始し、現在は賃貸併用住宅の需要が高まっているという。賃貸住宅についてはこれまで50棟ほど供給する。
оu2(東京都江東区)
高坂昇専務

木造賃貸住宅の特徴としては、コストの安さ、スペース効率の高さ、変形地への対応力がある。まず、コスト面については、住宅メーカーでは4階建てとなると鉄骨造や鉄筋コンクリート造となる。だが、同社では耐震等級3を確保しつつ、木造での建築を実現した。鉄骨造や鉄筋コンクリート造と比べて建物の重量が軽いため基礎やくい工事の費用を抑えることができる。工事費は住宅メーカーと比較して3割減になる。
また自社による直接施工のため、中間マージンが発生しないことも大きい。

狭小地にも建築可能な木造4階建て賃貸住宅
スペースの効率化や変形地への対応については、同社では1㎝ピッチの完全自由設計を採用しており、「10㎝も無駄にしない」※設計を強みとしている。「設計図面を描くことはできるかもしれませんが、実際足場を組むとなると、職人の技術力が必要となります。さらに、建坪50㎡の場合、10㎝広げられるだけで、ワンフロア10㎡つまり6畳くらい広くなります」と同社の高坂昇専務は話す。その結果、10坪台の狭小地や変形地であっても無駄のない設計を実現している。
「木造ホテルの市場にも参入し始めており、現在1棟が完成、1棟が設計中、2棟の商談が進行中です」(高坂専務)
※「もくよん」と「 ㎝も無駄にしない」はいずれもоu2の商標登録
(2026年 1月号掲載)






