事業用利用で周辺物件と差別化し満室

土地活用賃貸住宅

<<注目の新築プロジェクト>>

内装はあえてシンプルな白で統一
事業用利用で周辺物件と差別化し満室


フォレ麻布十番(東京都港区)

 東京都内において、家賃相場がトップクラスに高い港区。その中でも人気の東京メトロ南北線麻布十番駅から徒歩1分という好立地に、2025年12月に竣工したのが「フォレ麻布十番」だ。113㎡の敷地に立つRC造9階建てで、1~2階が店舗仕様、3~9階が1フロアに1戸の全7戸の住居仕様という構成になっている。

白を基調にしたモダンな印象の外観。エントランス前にはシンボルツリーも植えられている

山崎和子オーナー(東京都港区)

 通常、この立地ならば鉄骨造のテナントビルを考える場合が多いだろう。しかし、山崎和子オーナーは長期的な安定経営を目指して、景気が悪化しても影響を受けにくいテナント・住居併用タイプを選択した。

 新築するにあたり、周辺にはタワーマンションをはじめとした高級賃貸物件が多くあり、そうした物件ではほとんど事業用利用を認めていないことに気が付いた。「そこでフォレ麻布十番では、SOHOや事業用利用を可能にしました」(山崎オーナー)

 近隣の麻布十番商店街には思いの外、昔からの地場の商店が多く軒を連ねている。事業用利用を可能にすれば周辺のタワーマンション居住者を顧客として取り込みたい事業者の入居が狙えると考えたのだ。

 「もともとは約30年前に競売で落札した戸建てが立っていた土地です。しばらく自分たちで住んでいたため、麻布十番というまちの実際の雰囲気がわかっていました」と山崎オーナーは話す。

 住居仕様の部屋は2LDKだ。6畳の洋室のドアは引き戸になっており、全開すれば1部屋のように使うことができるので、ネイルサロンや事務所としても活用しやすい。トイレは玄関近くに設置。バスルームとは離したことで、プライベートとパブリックのすみ分けができる。竣工前にはすでにエステサロンやパーソナルジム、設計会社などの入居が決まっていた。

物件名のフォレはフランス語で「樹のある場所」。居住部分につながるドアは、物件名を意識したデザインにした

事業向けに大理石風のフロアタイルを採用

 内装は、あえて白を基調としたシンプルなものを選択。そのまま事務所としても使えるだけでなく、入居者がそれぞれの好みに合わせてアレンジできるようにしたのだ。

 1~2階の店舗スペースも、テナントが借りやすいような工夫を施した。「飲食店が多いという地域環境なので換気ダクトを付けました。また1~2階をまとめて借りてもらいやすくするため、1~2階をつなぐ階段を後付けで設置できるようにしています」(山崎オーナー)

洋室の入り口は引き戸になっており、リビングと続き間のように使うことができる

 実際には1階にジュエリーショップ、2階は飲食店の入居が決まった。

 建築費は計画段階より2割上がったものの、周辺賃料相場も上がっていたため、表面利回りで13・2%という高い利回りを実現した。

 「いずれ訪れる相続を見据えて、長期間にわたり安定した経営ができる物件を目指しました」と話す山崎オーナーのフォレ麻布十番。SOHO利用可にしたため賃料帯は、周辺の新築賃貸住宅相場より高い40万円台を設定したが、竣工後2週間でほぼ満室となった。

写真提供:MCコーポレーション

(2026年4月号掲載)

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