つばさ資産パートナーズ
相続からリノベ、管理まで資産運用の総合コンサル
つばさ資産パートナーズ(大阪市)は、不動産を中心とした資産コンサルティングを手がける。土地活用のための賃貸住宅建築企画から所有物件のリノベーション企画、管理、相続対策支援まで、幅広くオーナーの資産運用を支援する。
つばさ資産パートナーズ(大阪市)
岡原隆裕社長(52)
3種のコンサルメニュー 物件活用規格や相続支援
同社が提供するコンサルのメニューは3種類ある。一つ目は「不動産運用コンサルティング」。賃貸物件を所有するオーナーに対し、継続的に賃貸経営をサポートする。具体的には、物件所有期間中の運用・投資戦略立案、資産管理会社設立のサポート、金融機関への同行、資産組み換えの提案などを行っている。
二つ目は「不動産コンサルティング」だ。所有する土地の活用企画を提案したり、所有物件の空室対策の企画や空き家の活用のサポートを行ったりする。
三つ目は「相続対策コンサルティング」だ。不動産承継のための遺言や民事信託の組成サポートや、税理士との協業による相続税額シミュレーションなどを行う。
月5件のリノベを受注 管理は730戸に
同社の強みは、税務関連のアドバイスと、物件価格の相場や地価といった不動産市況を踏まえた具体的な土地・建物活用提案の両方を行うことができる点にある。
好調なのが、同社がコンセプトを企画・提案する賃貸物件のリノベ「Reiz(ライツ)」だ。改修費用は200万〜500万円程度で、月に2件程度元請けとして受注する。施工後は7~10日ほどで入居が決まる場合が多いという。
リノベやコンサルのサービスを利用したオーナーやその知人から管理を受託することも多い。管理戸数は大阪市を中心に730戸。エリアは大阪府と兵庫県の一部地域だ。同社事務所から車で30~40分で行くことができる地域の物件のみを対象としている。
▲アクセントクロスやデザイン性の高い照明を使ったReizのリノベ事例
税務、賃貸市況に精通 オーナーの悩みに幅広く対応
岡原隆裕社長は、不動産会社での管理受託営業を経験した後、2013年に同社を設立した。不動産会社勤務時代に、顧客であるオーナーの相続の悩みに応えられなかったことに歯がゆさを感じたのが、起業のきっかけだ。不動産コンサルや相続関連の知識を学び、相続対策専門士やCPM(米国公認不動産経営管理士)といった資格も取得。相続や税金関係の相談に応えられるようになった。
実際の信託組成などは士業と協業して行うが、不動産市況の把握や空室対策の具体的な提案ができる点は士業にはない強みだ。物件の管理もオーナーとの関係強化につながっているという。
「管理を行うことでオーナーとの接点が増えて信頼感が生まれる。相続コンサルにも生かすことができる」(岡原社長)
(2024年10月号掲載)
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