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<<築30年超えでも賃料アップ 賃貸リノベ解体新書>>
ダイニングキッチンを小さくして賃料アップ
限られた空間を有効に使い脱衣所を設置
東急電鉄世田谷線松陰神社前駅から徒歩3分。築39年の鉄筋コンクリート造マンション「ジュネスITOH(イトウ)」が今回の舞台だ。
今回対象となったのは3階の住戸。約30年間、同じ入居者が暮らしていた部屋だ。そこで、同マンションのリノベーションを10年間手掛けているユースターリノベーション(東京都中央区)の岡田繁社長に相談し、「古さを感じさせないモダンな空間」にする改修を実施した。さらに、この部屋は日当たりが良く自然光が差し込む点も魅力。内装は光を引き立てる明るいトーンでまとめる方針になった。

after

改修にあたっては費用対効果を重要視し、残せるものは残した。建具の枠や窓サッシなど、そのままにすると古さが目立つが簡単に交換はできない部分については塗装で対応。不要な工事費を抑えた上で、全体的な印象を刷新させた。
床材やクロスは光を反射する明るめの色合いに変更し、採光の良さを引き立てた。床材はフロアタイルを採用。クッションフロアよりも高級な質感でありつつ、フローリングよりもコストを下げた。
また入居付けの観点から、3点ユニットを解体して独立させた。改修後の入居者イメージは1人暮らしと想定。当初少し広めだったダイニングキッチンのダイニングスペースをなくし、室内洗濯機置き場と独立洗面台が入る脱衣所を造った。
反響は早かった。改修の後、募集開始からわずか10日で申し込みが入った。賃料は改修前から8000円の増額に成功し、9万3000円で入居が決まった。今回の総工事費用は約330万円。投資回収期間はちょうど3年だ。

施工会社
ユースターリノベーション(東京都中央区)
岡田繁社長

(2025年11月号掲載)