土地の貸し方を相談できるサービス ―三井不動産リアルティ

土地活用その他建物

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三井不動産リアルティ
提携事業者は約140社で多様な活用法を提案
土地の貸し方を相談できるマッチングサービス展開

 近年、土地活用の方法は多様化している。一方で、土地の広さや周辺環境などの条件次第で選べる活用方法は変わるため、どんな方法が最適なのかをオーナーが判断することは難しい。そうした中、三井不動産リアルティ(東京都千代田区)ではオーナーと借り手(事業者)をつなぐマッチングサービスを提供している。土地活用に特化したプラットフォーム「ALZO(アルゾ)」だ。

秘匿性の高さと安心感

 ALZOは、三井不動産リアルティの新規事業として2021年8月にスタートした。会員制の同サービスは、土地活用を考えているオーナーであれば個人・法人を問わず利用することが可能。借り手となる提携企業はコンビニエンスストアや飲食店、ドラッグストアなど店舗系を中心に約140社を数える。

 不動産情報はALZOにログインしないと見ることができず、サイト内であってもオーナーの個人情報は公開されていない。ALZOではオーナーごとにマイページが設けられていて、物件を探している事業者の閲覧数や、お気に入りの登録やオファーをしている事業者はいるのかなどが、随時見られるようになっている。

 基本的には三井不動産リアルティが間に入って調整するため、オーナー自ら各事業者と調整したり交渉したりする必要はない。成約時には事業者側から同社に手数料として賃料の1カ月分を支払う必要があるものの、オーナーは登録料、利用料などが一切かからない。秘匿性の高さと無料で事業者との調整を専門家に任せられる安心感もあり、年間の相談件数は約1000件に上るという。

 オーナーが同サービスに申し込むと、三井不動産リアルティの担当者がオーナーの不動産情報をALZOに掲載する。そのサイトを見た事業者からの問い合わせやオファーを三井不動産リアルティが取りまとめてオーナーに報告し、同社の立ち会いの元でオーナーと事業者が面談。双方の条件が合えば成約という流れだ。

狭小地から2万坪まで

 「相談の約8割が『初期費用をかけずに土地を活用したい』というニーズです。近年の建築費の高騰を受け、事業者側が借りた土地に建物を造る借地契約が多く見られます」と話すのは同社のシェアリング事業本部統括営業部土地活用グループの行待潤グループ長だ。

 相談される土地の規模は、自動販売機の設置スペース程度から2万坪の大規模商業施設までさまざまだが、その中でも300から700坪の扱いが多いという。またエリアも都市部から山間部までと幅広い。そうした多種多様な土地に対して、三井不動産グループのスケールメリットを生かして公平で中立的な立場でプランを検討し、オーナーに提案している。

ALZOのサイトには土地活用事例やオーナーインタビューも掲載

 土地の情報をALZOに公開後、事業者が問い合わせやオファーを出すことができる期間が1〜2カ月設けられている点も公平なプランの提供を可能にしている。早い者勝ちではないため、物件を探している事業者側が自社の出店条件をしっかり検討できるからだ。

 土地活用がうまくいったオーナーがほかの土地を相談したり、口コミでALZOを知った人が相談をしたりするという。「土地活用や賃貸住宅、店舗開発など、同じ不動産業界であっても内容によって縦割りになりがちです。当社のシステムで横につながる情報を提供できればと思っています」(行待グループ長)

三井不動産リアルティ(東京都千代田区)
シェアリング事業本部統括
営業部土地活用グループ
行待潤グループ長

(2026年 1月号掲載)

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