<<【連載】眠っているお宝 目の付けどころ:vol.15>>
お酒
1990年代後半から酒類販売の規制が緩和されたことにより、酒類の販売形式は多様化した。お酒専門の買い取り店や、お酒を買い取るリユース店も登場。酒類全般の買い取りを行うJOYLAB(ジョイラボ)の茶山祥太郎マネージャーは、その文化をつくってきた一人だといえる。
「週に2~3回は出張買い取りに行っています。コレクターのご主人が数百本以上ものお酒を残して亡くなるケースもありますし、高齢になりお酒が飲めなくなったということで買い取りを希望する人もいます」(茶山マネージャー)
酒類全般を買い取っているが、日本酒とビールは賞味期限内のものに限られる。一方、ウイスキーやブランデー、ワインは希少性が高く、古いものに高値が付く。例えばサントリーが2005年、07年、11年の3回限定で発売したウイスキー「山崎50年」。製造本数250本の希少な限定品で定価100万円だったが、現在は数千万円の買い取り価格が付くこともある。
保存状態が査定額に影響
ワインは「シャトー・ラフィット・ロートシルト」を筆頭とした五大シャトー(ワイン生産者)で生産されたボルドーワインの評価が高い。またシャトーの種類や収穫年によっては、買い取り価格に数万円から数十万円の差が出ることもあるという。
ワインの最高峰は「ロマネ・コンティ」だ。一般的な相場は1本200万円から450万円ほどだが、1945年産のビンテージがオークションで約6000万円で落札されたこともある。高価である理由は、手作業での選別や伝統的な醸造による品質の高さと、畑の面積が小さく生産本数もわずかであるという希少性の高さだ。ただし、ワインは保存状態が悪いと劣化するので、状態の良しあしで査定額も変わってくる。
「保管温度は12~15度が理想。湿度は70~80%で、振動のない暗所でボトルを横に寝かせて保存するのが基本です。最も望ましいのはワインセラーでの保管ですね」(茶山マネージャー)

▲左から「山崎1923」「ラーセンシップコニャック」「ドン・ペリニヨン2015」は買い取りの多い銘柄だ
希少性という面では、ティンキャップのお酒もコレクター需要が高く、高価買い取りが期待できる。ティンキャップとは、主に1950~60年代に流通したブリキ(Tin:ティン)などの金属で作られたボトル栓のことだ。現在は製造されておらず、また流通が短期間に限られたものだったため、古酒市場で人気がある。
お酒は状態の判定が難しく、市場価格も変動があるため、プロでなければ正確な査定は困難だ。インターネットである程度の査定価格を確認したうえで、複数の専門店に査定を依頼するといいだろう。
JOYLAB(東京都港区)
茶山祥太郎マネージャー

2013年に入社し、東京エリアの買い取り事業の立ち上げメンバーとなる。お酒の鑑定歴は12年。業界でも有数の目利き力と評価が高い。
■店舗情報
世界各国の酒類を取り扱う。2月26日に浅草店がオープン。同店を含む全国10店舗を展開する。

(2026年 5月号掲載)




