- HOME
- 賃貸経営
- リフォーム・リノベーション
- 【特集】職人に直接依頼して希望に合った工事を実現
<<職人不足時代のリフォームコスト削減術>>
職人に直接依頼して希望に合った工事を実現
管理会社から紹介された施工事業者やこれまでに付き合いのある職人を頼る賃貸オーナーは多い。だが、設備費や建築費の高騰、職人不足により、コストと手配の難易度の上昇は勢いを増すばかりだ。そうした中、コストを抑えつつ手間もかからない方法が注目を集めている。
■キタムラコーポレーション(さいたま市)

退去が出ると発生する原状回復工事や清掃。工事業者の選定・手配、清掃事業者への依頼などを、次の入居者の入居日までに済ませなければならない。しかも繁忙期は複数戸が同時進行になるため、スケジュール調整や管理が煩雑になる。当然、工事業者も混み合い、当てにしていた工事業者を手配できないとうケースもよくある。
一方で、職人不足といわれる中、安定的に仕事を受注できない工事業者もいる。建設業界には個人事業主として工事を請け負う「一人親方」が多い。そうした職人は元請け事業者からの依頼や口コミで仕事を得るのが一般的だが、自分自身が現場で作業をしているため思うように営業活動ができないのだ。
中間マージン不要で安くなる
このミスマッチの状況を解消するサービスがある。賃貸管理事業などを手がけるキタムラコーポレーション(さいたま市)が運営するマッチングサイト「職人ダイレクト」だ。賃貸オーナーが直接、職人に依頼できる同サービスの大きな特徴は三つ。一つ目は価格の透明性。依頼者は、登録した職人がそれぞれ設定した工事単価を基に検討し、依頼する。元請け事業者などに中間マージンを支払う必要がないため、リーズナブルな価格で依頼できる。
二つ目が職人の評価システム。「依頼したことのない職人は技術力がわからないので不安」という賃貸オーナーもいるだろう。同サイトでは、5段階で評価された技術力やサービス品質と過去の依頼者からのレビューを参考にして職人を選ぶことが可能となっている。
三つ目の特徴は、忙しい職人とのやりとりをスムーズにするチャットツールが用意されていること。依頼者から要望やイメージを職人に直接伝えることで、より円滑な意思疎通が図れるのもメリットだ。
繁忙期の職人手配はもとより、施工事業者とのつながりがない遠方の賃貸物件の工事を考えているのであれば、頼りになるサービスとなるだろう。
(2025年9月号掲載)
関連記事↓
【特集】資材高、施行事業者確保が難しい状況が続く