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札幌|Sapporo 札幌市の金融機関の実店舗と動向に注目

 JR札幌駅を中心とした再開発事業と時を同じくして、同市中心部に支店を置く金融機関の移転や空中店舗化が進んでいます。

 「道銀ビルディング」の1階に入っていた北海道銀行(札幌市)本店は、4月に60年間にわたる営業を終了。市街地再開発事業による建て替えのため移転しました。2028年新ビル竣工後に戻ってくる予定です。北星信用金庫(名寄市)もビルの建て替えを理由に22年に移転を完了しています。

 その背景には実店舗を訪れる顧客が減少していることがあるようです。各金融機関では近年、インターネットバンキングの拡充に力を注いでおり、今後も空中店舗化が検討されていくものと思われます。

 北洋銀行(札幌市)は23年5月に、北陸銀行(富山市)は24年3月に、七十七銀行(仙台市)は6月に、それぞれの札幌支店が空中店舗化を選択し移転しました。札幌中心部で店舗を構えていた金融機関が空中店舗化していく流れは、金融機関そのものの在り方の変容にもつながっているのではないでしょうか。

 私が起業した11年当時、札幌駅前通には各金融機関の札幌支店が勢ぞろいしていました。今後の変わりゆく札幌中心部の街並みと金融機関の動向に注目したいと思います。

外村真美オーナー

(2024年8月号掲載)

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