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賃貸経営トレンド

広島|期待される駅前再開発ビルの今後の展開

豊田裕之オーナー

 JR福山駅南口の再開発により、3棟の高層複合ビルが竣工し、いずれも1〜2階に新たな商業施設がオープンしています。街の規模からすると寂しかった駅前に新しい風が吹いてきました。

 一番大きな北棟は25階建てで、4階以上は分譲マンションとなります。また南・中棟はオフィスビルで、三菱UFJ銀行(東京都千代田区)や日本政策金融公庫(同)が移転してきて、利便性が高まると思われます。

 好立地を生かした集客が期待される一方、懸念されるのは北棟の分譲マンションです。好立地の物件に多くの居住者が入り、地域が活性化することが見込まれていました。

 ところが入居が始まってしばらくたちますが、夜の明かりがともる部屋数が明らかに少ないのです。ポータルサイトで調べてみると、恐らく30戸ほどが賃貸募集されており、売却に出されているものも5戸ほどあるようです。また転売を目的に現状は様子見、という部屋も相当あるようです。

 駅前一等地の再開発ということで、価格に比べ専有面積が狭く、駐車場が割高で、賃貸需要も限定的になりそうです。
実需ではない部屋が多いため、今後、周辺の売買価格や賃料にも影響を及ぼすのではないかと考えています。

(2024年12月号掲載)

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