自主管理家主に賃貸経営支援ツールを提供
COMPASS
自主管理家主向け不動産管理システムの開発を行うCOMPASS(コンパス:東京都新宿区)。同社の賃貸経営支援ツールは、この2年間で登録利用者数がほぼ倍増。2023年12月から開始した、一棟を所有する家主向けの自主管理支援サービス「まるっとサポート」のツールとしても使われており、利用者の増加を後押ししている。
COMPASS(東京都新宿区)
安藤祐輔社長(32)
ツール利用者9千人以上 2年で約2倍に
同社が自主管理家主を対象に提供するのが賃貸経営支援ツール「Owner WEB(オーナーウェブ)」。賃貸借契約や家賃保証の手続き・契約が電子契約で対応可能だ。このほか、家賃の入金状況をいつでも確認することもできる。
同社の親会社は、家賃債務保証事業を展開するCasa(カーサ:同)で、主に戸建てや区分マンションを所有して自主管理する家主向けに家賃保証サービス「家主ダイレクト スマイサポートパック」を提供している。
同サービスにおいて、家賃保証サービス関連の手続きをウェブ上で行うのにOwner WEBを使う家主も多い。
Owner WEBの登録利用者数は22年10月に5000人を突破し、24年7月末で9390人となった。およそ2年間で2倍近くに伸びている。背景について、安藤祐輔社長は「当社は23年12月から、一棟を所有する家主向けに自主管理を支援する新たなサービスを開始しました。そのツールとしてOwner WEBが使用されていることも、登録利用者数が増えている要因です」と語る。
一棟所有家主向けに 入居者対応の新サービス
その新たなサービスが、まるっとサポートだ。入居者に専用のアプリを提供し、隣室の騒音や室内設備の不良、共用部の不具合などについて、24時間365日体制でCOMPASSが問い合わせ・クレームを受け付ける。
実際に、水漏れや鍵の紛失といったトラブルが発生した際は、60分以内の作業で済む場合、スタッフが現地に駆け付けて無料で応急措置をする。応急措置で済まずに工事が発生する際は、同社が見積もりを提示したうえで、家主が発注する。
家主が負担するまるっとサポートの利用料金は、1戸あたり月額770円で、これに家財保険をセットで付けても同1600円(税込み)。「入居者対応の手間が省けることと、コストの低さが家主に受け入れられています」と話す安藤社長。これに、入居者が利用料を負担するCasaの家賃保証サービスもセットにすると、家主の負担はゼロになる。
ツールの機能充実のため 自身も賃貸経営を経験
安藤社長は23年から区分マンションを所有し、賃貸中だ。「まだまだ家主といえるレベルではありませんが、自らの賃貸経営の経験をOwner WEBの機能拡充や、まるっとサポートの充実に生かしたいです」と意気込む。
▲Owner WEBのイメージ画面
(2025年1月号掲載)
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