「築古物件が約4割、RC造と木造は近似」
「家主と地主」(現「地主と家主」)の定期購読者を対象に「不動産オーナー向けアンケート調査」を2023年6~7月に実施。家主自身のことや賃貸経営について尋ねた。その結果から家主が所有する賃貸物件の築年数と構造を紹介する。
築30年以上40年未満最多
不動産オーナー向けアンケート調査で所有する賃貸物件の築年数について尋ねた結果を表したものが左のグラフ1。
最も多かったのは「築30年以上40年未満」で26・9%。次いで「築20年以上30年未満」が24・5%となり、この2区分で5割を超えた。
築30年以上は一般的に築古物件とされる。「築30年以上40年未満」「築40年以上50年未満」「築50年以上」を合わせた築古物件は4割弱だった。
一方、築浅物件とされる築5年未満(「築2年以上5年未満」と「新築」の合計)は1割強。今後、新築の物件が大幅に増えるとは考えにくく、築古物件の割合がますます高まりそうだ。
3棟に1棟がRC造
所有する物件の構造について棟数ベースで尋ねた結果も見てみる(グラフ2)。最多はRC造(SRC造を含む)で36・8%、以下、木造34・5%、軽量鉄骨造17・7%、重量鉄骨造8・6%となった。RC造と木造は近い割合となっている。
賃貸管理の売上が3割
総務省の「平成30年住宅・土地統計調査」を基に、賃貸住宅の構造別割合を戸数ベースで見てみる(グラフ3)。
居住世帯のある賃貸住宅で約6割を占めたのは、RC造(SRC造等を含む)。これは公営・民営団地を数多く含むことと、木造に比べ1棟あたりの戸数が多く、戸数ベースで見ると割合が増えることが理由だと考えられる。
次に多いのは木造だ。戸数では鉄筋・鉄骨コンクリート造の約5分の2程度となった。
「賃貸管理・オーナー動向データブック2023─2024」では、不動産オーナー向けアンケート調査のすべての結果を掲載するとともに、「管理戸数ランキング」も全社掲載。公的な調査データも参照し、賃貸住宅の傾向を探っている。
(2024年4月号掲載)
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