地元オーナーが発信!―天神ビッグバン(福岡)

賃貸経営トレンド

福岡|オフィス空室率を左右する天神ビッグバン

吉原 勝己オーナー

 福岡市中央区天神のランドマークとなる地上19階、地下4階建ての大型複合ビル「ONE FUKUOKA BLDG.(ワン・フクオカ・ビルディング)」が2025年4月に開業しました。再開発促進策「天神ビッグバン」の中核事業として、西日本鉄道(福岡市)が「福岡ビル」「天神コアビル」「天神第一名店ビル(天神ビブレ)」の跡地で開発を手がけています。

 高性能制震システム「HiDAX(ハイダックス)-e」を九州で初めて導入し、地下3階の倉庫には555人分の水や食料を備蓄。災害時には帰宅困難者にロビーやホールを開放する予定です。また地下1階から地上7階までは各業態のテナントが入居しました。

 8~17階は、西日本最大級の約1400坪のオフィスフロアとなりますが、3月末時点の成約率は約6割でした。三幸エステート(東京都中央区)によると、3月末時点における天神のオフィス空室率は、新築ビルの続出により約7%で高止まりしています。供給過剰の目安の「5%以上」が2年1カ月も続いている状態です。

 天神ビッグバンでは、30年代にかけて約100棟のビルを建て替える計画があり、このエリアの今後のオフィス空室率に注目が集まっています。

(2025年 7月号掲載)

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