データで見えた:虫に関するアンケート調査

賃貸経営統計データ

<<データで見えた>>

虫に関するアンケート調査

 不動産の賃貸や管理・活用に関わるサービスを提供するエイブル(東京都港区)は、大日本除虫菊(大阪市)と共に、5月10~12日の期間に「虫に関するアンケート調査」を実施。国内在住の20~40代の男女の回答から、住環境とその周辺に生息する虫の実態が見えてきた。

Q.自宅にゴキブリが出たら誰が駆除するか

A. 1人暮らしの約4割がゴキブリと遭遇しても放置する


 3人以上の家族暮らしでは「ゴキブリが出たら自分以外の家族が駆除をする」という回答が6割以上を占めるのに対して、1人暮らしでは多岐にわたる回答が見られた。必然的に自分で対応せざるを得ないためか「自分で駆除する」と答えた人が3割強に上るが、「知人に駆除してもらう」(16.9%)、「業者に駆除を依頼する」(6.4%)など、家族以外の誰かに頼る人も一定数いるようだ。また約4割が「ゴキブリと遭遇しても対応できずに放置する」と回答した。

 一方、自宅での虫対策について聞いたところ、家族暮らしでは「虫よけ剤の活用」(53.6%)、「殺虫剤の常備」(49.3%)など、その約半数が製品を利用して対策をしていることがわかった。しかし、1人暮らしでは「窓をすぐに閉める」(40.1%)、「小まめな掃除」(16.6%)などの対応をしている人がいる一方、虫対策について「何もしていない」という回答が3割ほどあった。

 これらの結果から、1人暮らしでは虫に対する不安は高いものの、家族暮らしほど対策が徹底できていないということが読み取れる。

Q.部屋探しで虫の出にくさは重視するか

A. 男女共に約8割が重視


 男女共に全体の約8割が、部屋探しの際に虫が出にくいことを「第一優先」あるいは「やや重視」すると回答している。特に、20代女性では虫の出にくさを「第一優先」で重視すると回答した人が46.8%と半数近い数に上っており、女性ではより年代が若い人のほうが、虫への苦手意識が高い傾向を示している。

 男性では「第一優先」との回答は女性よりも減るものの、すべての年代で5割以上の人が「やや重視」と答えており、やはり物件における虫の出にくさは気になるようだ。

 物件の空室期間が長引いている場合には、虫が生息しやすい環境が発生していることがある。部屋の管理に配慮が必要だろう。

Q.建物のどこで虫を見かけるか

A. キッチンが最多だが、集合住宅では共用部でも


 建物で虫を見かける場所については、どの住居タイプでもキッチンが最多となり、戸建てで67.1%、アパート・ハイツで48.2%、マンションで33.1%だった。排水口や換気扇が侵入経路として想像される。またアパートやマンションなどの集合住宅より、戸建てのほうが虫との遭遇率は全般的に高くなっている。

 「どんな虫を見かけるか」という質問に対しては、住居タイプにあまり差はなく、ゴキブリ・蚊・ハエ・クモといった回答が大多数を占め、戸建ての場合はムカデも3割に上った。

 集合住宅では、エントランスや共用部でも虫を見かける割合が4~5割と半数近い。こういった場所での虫の存在は、内見者に対しても悪い印象を与えるので、気を付けたいところだ。

(2025年9月号掲載)

一覧に戻る

購読料金プランについて

アクセスランキング

≫ 一覧はこちら