地元オーナー発信―新札幌駅周辺での地域活性化(札幌)

賃貸経営トレンド

札幌|新札幌駅周辺での地域活性化に期待

外村真美オーナー

 1日あたり約1万4000人が利用する札幌市厚別区のJR千歳線新札幌駅。これは道内のJRの駅で3番目に多い数字です。5月、同駅では開業以来初となる大規模リニューアルが発表されました。

 2028年完成予定となるこの工事では、駅の入り口の幅を2倍以上に拡大。その入り口から改札までのコンコースの幅も9mに広げることで、混雑の緩和を図ります。

 同駅周辺では医療複合ビルや商業施設、集合住宅などから成る複合開発エリアが22年に完成し、段階的に再開発が進んでいます。それと同時に人口が増加したことが、駅の混雑につながっていました。

 また再開発前後から不動産の需要が堅調なことを反映し、同駅周辺の不動産価格は上昇傾向が続いています。賃貸物件に関しても、ここ数年は入居付けがスムーズな印象です。一方で駅から少し離れた住宅地では高齢化が進むエリアもあり、立地によっては価格上昇が頭打ちの傾向にあるようです。

 新千歳空港や野球スタジアム「エスコンフィールドHOKKAIDO(ホッカイドウ)」など札幌市近郊へのアクセスも良好で、今後の街の活性化に期待がかかる新札幌。駅周辺からエリア全体へ発展の輪が広がり、魅力あふれる地域になってほしいと思います。

(2025年 9月号掲載)

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