新潟|地域の町おこしで老朽化・高齢化対策
遠藤 健オーナー

江戸時代に城下町として栄え、史跡が多く残る長岡市の与板地域。地域住民の高齢化が進み、中心部に位置する公共施設も老朽化しています。そして2025年度に、商店街のアーケードの撤去工事が開始されることとなりました。
築60年を超えて使用されている箇所もあり、どのように維持していくのかが課題でした。また能登半島地震の後に行われた建物強度の診断から、耐震性の問題もあることがわかりました。
現在アーケードは同市が所有していますが、維持や管理は商店街沿いにある町内会で構成される与板地域アーケード管理連絡協議会が担っています。100万円を大きく超える修繕費のうち半額程度は市から補助を受けていますが、残りは高齢化と人口減少が進む地元の町内会の負担となります。
私も与板地域に貸家を所有しており、町内会の積立金が負担となっていました。しかし、生活に溶け込んでいたアーケードが撤去され、その利便性が失われることに複雑な思いを抱いています。今後は、城下町としての古くからの町並みや、歴史資源を生かしたまちづくりが進められること、そしてそれらがまちおこしの原動力となり地域の価値が上がることを願っています。
(2025年 9月号掲載)
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