札幌|ホテルへの投資好調で地価アップ
外村真美オーナー

7月1日に札幌国税局が発表した道内の路線価では、札幌市内の5税務署管内の最高路線価において、いずれも前年を上回る結果となりました。この同市中心部の地価上昇の主要因として考えられるのは、ホテルへの投資熱です。
慢性的な宿泊施設不足が問題となってきた札幌では、北海道新幹線の延伸に伴い、段階的にホテルの建設計画が進んでいました。新型コロナウイルス禍により多くの計画が保留になったものの、徐々にインバウンド(訪日外国人)が回復。建築費の高騰などの影響もあり、コロナ前の計画より縮小傾向ではありますが、ホテル開業が続きます。
例えば中央区では、10月に「インターコンチネンタル札幌」、12月に「THE GATE HOTEL(ザ・ゲートホテル)札幌 by HULIC(バイヒューリック)」が開業予定。また「中島公園ホテルPJ(仮称)」の建設も計画中です。
冬に開催される「さっぽろ雪まつり」の時期だけではなく、夏や秋にも多くの観光客が訪れるようになってきている札幌。ホテルの開業ラッシュを迎え、宿泊施設への不足感は解消されるのか。またインバウンドが好調な今、民泊などへの投資マーケットはさらなる拡大路線となるのか、今後に注目です。
(2025年 10月号掲載)