地元オーナー発信―施設跡地に工業団地を整備(仙台)

賃貸経営トレンド

仙台|名取市の運動施設跡地に工業団地を整備

塩澤俊哉オーナー

 宮城県は県議会で8月、総合運動施設「名取スポーツパーク(愛称ナスパ)」の跡地に大規模な工業団地を整備する方針を示しました。約70ヘクタールの跡地のうち、工業団地としての使用は約40ヘクタールを見込んでおり、2034年ごろの分譲開始を目指すようです。

 ナスパは東北電力(仙台市)の総合体育施設として1994年に完成。陸上競技場や野球場などを備え、98年から一般開放されていました。しかし、東日本大震災による被害もあり、2012年に閉鎖。その後、学校法人に売却されました。

 同県では、北部でトヨタ自動車東日本(宮城県大衡村)や東京エレクトロン宮城(宮城県大和町)をはじめ大手企業の誘致が進んでおり、県は南部でも工業団地の整備を進める考えです。また今後の企業誘致を見据え、広さがありながら比較的短期間での整備が可能なことや、農地転用の手続きが必要ないことなどから、今回の判断に至ったとみられます。

 名取市は、地域経済の活性化や雇用の創出にもつながるとして、整備を歓迎。人口の動向や賃貸住宅の需要にも影響が出るものと思われます。早く進出しすぎず、遅くなりすぎずに需要を見極めながら情報を集め、適切な投資活動をしていきたいと思います。

(2025年12月号掲載)

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