名古屋|賃貸市場を人の動きで見極める必要性
杉村八千代オーナー

4月に発表された県の人口動向調査結果によれば、3月1日時点での人口は約744万人と前年から約1万人の減少でした。その主因は出生数を死亡数が上回る「自然減」ですが、この流れとは別に「社会増減」の面では地域ごとに明暗が分かれています。
人口が集中する名古屋市では、社会増減において依然として転入超過を記録しています。特に中区・中村区といった中心部では、20〜30代の単身世帯の流入が顕著のようです。背景には、名古屋鉄道名鉄名古屋駅周辺や栄エリアでの再開発や雇用機会の集中があります。「単身化」が進行し、賃貸需要もワンルームや1LDKを中心に高水準を維持しています。
同市東隣の長久手市では引き続き人口の増加基調を維持。日進市や東郷町も同様に微増傾向にあります。これらの地域は「名古屋市への通勤圏内+住環境の良さ」が評価され、ファミリー向け賃貸や戸建て需要が堅調です。その一方で、名古屋市から距離のある地域では転出が目につき、例えば豊橋市や岡崎市では微減、山間部を抱える新城市では減少幅が大きくなっています。
賃貸市場において重要なのは「人口が減るかどうか」ではなく「どこで、どの層が動いているか」です。今後エリアとターゲットを見極めることが大切だと考えます。
(2026年7月号掲載)






