<<著者インタビュー>>
ゼロから1年でFIREを目指す! 民泊旅館投資 サバイバル大全
再現性の高さが魅力の民泊旅館経営を体系化
――民泊の魅力とは何でしょうか。
参入障壁の低さが大きな魅力だと思います。これまでは不動産投資が人気でしたが、物件価格が上昇し一昔前より利回りも落ちました。融資のハードルも高まり、投資初心者が手を出しづらくなっています。一方で、まだ民泊旅館投資なら小箱や実家利用の場合は100万~200万円などの小資本でも参入できます。
――民泊の利回りは賃貸で貸すより高いと聞きます。
民泊だと利回りが50%や100%といったケースもあり、不動産投資の利回りと比べると非常に高いです。
――宿泊サービスは競合が多いですよね。
大手ホテルとは基本的に競合しません。ホテルはシングルやツインの部屋が多く、グループでの宿泊が難しいのです。民泊は、そういったホテルが対応できないグループ需要を取り込みます。また、大手がこれから民泊に参入しようとしても、企画してから開業まで5年前後かかるでしょう。その点、個人の運営で既存建物を利用した民泊旅館宿であれば3~6カ月で開業が可能です。今からスタートするのであれば、個人の方が民泊事業の強みを生かせると思います。
――民泊の経営は賃貸に比べ複雑とも聞きます。
難しいと言われる理由は、宿泊許可業としてのオペレーションにあります。民泊は宿泊業になるため、単純に部屋を貸す賃貸経営とは全く別物。宿泊業として複雑な規制にも対応する必要があります。そのため賃貸経営より難易度は高いと言えますが、一方で情報があまり出ていませんでした。インターネット上に情報はあるのですが、実際に経営している人の成功談ばかりで、知識が体系化されておらず情報収集が難しい。調べて再現することが困難です。
――そこでご自身の民泊の経験を基に本を出されたのですね。
はい。個人的に民泊旅館宿は、非常に再現性が高いと思っています。そこで、民泊事業の成功を各人固有の才能として終わらせるのではなく、普遍的なプロセスとしてまとめたかった。また、読んだ人がただ参考にして終わりにするだけでなく、実際に行動できるような形にしたくて、初級・中級・上級など12STEPのロードマップを構築して掲載しました。人によってはこの本だけでも民泊を始められると思います。
著者プロフィール
生稲崇(いくいな・たかし)
不動産投資家・事業家。1981年4月生まれ。CashFlowグループ代表。30代から低学歴(高卒)、低年収(400万円台)、低預金(300万円台)の低属性サラリーマンから不動産投資をはじめ、わずか3年で年間キャッシュフロー1000万円を達成し、見事FIREを実現。2025年には参加者500名超の民泊旅館フェスを主催。自身も東京・河口湖で計9棟の民泊旅館宿も手がける。

ゼロから1年でFIREを目指す!
民泊旅館投資 サバイバル大全

著者:生稲崇
出版社:扶桑社
価格:1760円(税込み)
概要
民泊旅館投資は低い参入障壁と高い再現性が魅力だ。観光地として魅力の高い日本で、個人でも大手と差別化された特別な価値を提供できると期待されている。本書では、不動産や民泊旅館投資に全く無頓着の人でもわかるよう、何から手を付けて、どんな関係者とやりとりをし、事業を計画していくか、12STEP(ステップ)のロードマップを構築してわかりやすく解説している。
(2026年 1月号掲載)






