エリア別で考える土地活用、中国・四国エリアの新築状況は?

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 土地活用と聞いて、最初に賃貸経営を思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。しかし、入居者を確保し安定した賃貸経営を続けるためには、周辺の競合物件の状況や地域の賃貸ニーズといった情報の収集とそれに基づく戦略が必要不可欠です。そこで、国土交通省の「建築着工統計調査報告・住宅着工統計」で、2024年に中国・四国エリアにおける貸家(賃貸住宅)の新築着工数をみることで、同エリアの賃貸市場の状況を探ります。

中国・四国エリアでの新築賃貸住宅による土地活用、広島県が最多

 国土交通省では建築基準法に基づき、全国の建築物の着工状況を明らかにするため建築主から都道府県知事に提出される建築工事届を集計し「建築動態統計調査」として毎月公表しています。その中で、特に新たに建築された住宅に関する調査結果をまとめたものが「住宅着工統計調査」です。

 同調査結果によると、中国・四国エリアで、24年に着工した賃貸住宅は1万8667戸。全国の賃貸住宅の新築着工戸数34万2092戸のうち5.5%を占めています。

 中国・四国エリアにおける構成割合では、広島県が36.2%で最多。次いで岡山県(17.7%)、山口県(12.1%)と続きました。

広島県では新築賃貸住宅での土地活用は木造が主流

 24年の賃貸住宅着工数が6766戸で、中国・四国エリアにおいて最も構成割合が多かった広島県。広島県の新築着工総戸数1万5560戸に対して43.5%を占めたものの、前年比では11.4%の減少となりました。

 賃貸住宅の構造別に見ると、木造が2860戸で42.3%を占め最多、次いで鉄骨造が1954戸、鉄筋コンクリート造が1859戸、鉄骨鉄筋コンクリート造が93戸の順となりました。

 建て方別では、共同住宅が新築賃貸住宅着工数において75.0%となる5073戸。長屋建ては1538戸、一戸建てが155戸となっています。

新築賃貸住宅の着工戸数が前年比大幅増加した鳥取県の土地活用

 24年の新築賃貸住宅の着工戸数は889戸と、中国・四国エリア9県のうち7番目だった鳥取県。一方で、前年比では46.5%の大幅増加、しかも同エリアで唯一増加となった県でした。なお、鳥取県の新築着工総戸数2490戸のうち賃貸住宅は35.7%という状況です。

 賃貸住宅の構造別に見ると木造が577戸で64.9%を占めたほか、鉄骨造が305戸、鉄筋コンクリート造が7戸の順でした。

 建て方別で71.5%を占めて最多だったのは長屋建で636戸。共同住宅は242戸、一戸建ては11戸となりました。

岡山県の新築賃貸住宅での土地活用は中国・四国エリアで2番目の多さ

 岡山県の24年の賃貸住宅着工数は3300戸で、中国・四国エリアの中では17.7%という構成割合でした。岡山県の新築着工総戸数9266戸に対しては35.6%となっています。また、岡山県の新築着工総戸数が前年度比で10.0%の減少となる中、賃貸住宅は前年度比で7.7%とひとケタの減少にとどまりました。

 構造別内訳を見ると、木造が半数以上を占める1708戸で最多でした。次いで多かったのが鉄骨造で1057戸、鉄筋コンクリート造が535戸で、ほかの構造はありませんでした。

 建て方別では共同住宅が1702戸、長屋建てが1508戸となり、この2種類で97.3%を占めていました。

山口県の新築賃貸住宅での土地活用は、長屋建てが半数を超える

 山口県の24年の賃貸住宅着工数は2254戸で中国・四国エリアの9県中3番目の多さとなりました。山口県の新築着工総戸数6242戸における構成割合では36.1%、前年比では2.0%の減少でした。

 構造別内訳を見ると、木造が60.0%となる1353戸で最多。次いで鉄骨造が456戸、鉄筋コンクリート造が445戸とそれぞれ2割を占めています。

 建て方別で最多となったのは1181戸の長屋建てで52.4%と半数を超えました。共同住宅は1049戸、一戸建てが24戸でした。

香川県の新築賃貸住宅での土地活用は木造長屋建てが主流

 香川県で24年に着工した新築賃貸住宅の戸数は1761戸でした。香川県の新築着工総戸数4828戸における構成割合では36.5%となっています。

 構造別内訳を見ると、木造が1136戸で64.5%を占めて最多でした。以下は鉄筋コンクリート造が354戸、鉄骨造が271戸の順となっています。

 建て方別では長屋建てがおよそ6割となる1049戸、共同住宅が665戸、一戸建てが47戸でした。

愛媛県の土地活用、新築賃貸住宅の着工戸数は県全体の3割弱

 愛媛県の24年の新築賃貸住宅着工戸数は1486戸でした。これは県全体の新築着工戸数の28.1%、3割弱となっています。また前年度比は29.6%減と、中国・四国エリアで最大の減少幅となりました。

 構造別内訳を見ると、木造が838戸で最多。次いで鉄筋コンクリート造が386戸、鉄骨造が262戸で、木造が全体の半数以上を占めています。

 建て方別で最も多かったのは半数を占めた長屋建てで751戸です。共同住宅は684戸、一戸建てが51戸でした。

島根県の土地活用、新築賃貸住宅の着工戸数は1000戸に届かず

 島根県の24年の新築賃貸住宅着工戸数は982戸となり、1000戸に届きませんでした。県全体の新築着工戸数における割合としては33.7%でした。前年度比では15.9%減と、2ケタの減少幅となりました。

 構造別内訳を見ると、643戸だった木造が65.5%を占めて最多。以下、鉄骨造が215戸、鉄筋コンクリート造が124戸という順番でした。

 建て方別で最も多かったのは半数を占めた長屋建てで513戸です。共同住宅は439戸、一戸建てが30戸と、同エリアの他県同様、長屋建てと共同住宅で9割以上を占めています。

徳島県の土地活用、新築賃貸住宅の着工数は県全体の3割弱

 徳島県の24年の新築住宅着工総戸数は2770戸、そのうち25.8%、およそ4戸に1戸となる715戸が賃貸住宅でした。賃貸住宅の新築着工戸数を前年度比で見てみると、23.4%減と、中国・四国エリアでは愛媛県に次ぐ大幅減少となりました。

 構造別内訳を見ると、最も多かったのが木造で382戸。次いで鉄骨造が205戸、鉄筋コンクリート造が128戸という結果でした。

 建て方別で最も多かったのは長屋建てで401戸、構成比では56.1%を占めました。そのほか共同住宅は272戸、一戸建ては42戸となっています。

高知県の新築賃貸住宅による土地活用は小規模傾向

 高知県において、24年に着工した新築賃貸住宅の戸数は514戸でした。これは中国・四国エリアで最少となっています。高知県全体の新築着工戸数のうち25.3%を占めたものの前年度比では15.0%減少しました。

 構造別内訳を見ると、木造が新築賃貸住宅着工数の76.3%となる392戸で最多。鉄骨造が95戸、鉄筋コンクリート造が27戸となっています。

 建て方別では長屋建てが306戸で6割を占めました。共同住宅は175戸、一戸建ては33戸でした。

中国・四国エリアの新築賃貸住宅の傾向を知って、納得のいく賃貸住宅建築を

 中国・四国エリアで最も賃貸住宅の新築着工戸数が多かったのは、広島県でした。一方で戸数そのものは1000戸に届かなかったものの、同エリア唯一の前年比増加となった鳥取県は、46.5%という大幅な伸びが見られました。その他の8県が前年比減という結果から、24年は中国・四国エリアの新築賃貸住宅市場が足踏みしていたと言えるかもしれません。

 構造の傾向を見ると、すべての県で木造が最多でした。6割を超えた県が5県もありましたが、新築賃貸住宅の着工戸数が最も多かった広島県のみが半数以下となっています。

 用途別では、広島県を除く8県で長屋建てが最多となりました。特に鳥取県では7割を超えました。広島県が最も多かったのは共同住宅で、こちらも7割を超えています。

 中国・四国エリアを含む地方都市は、若者の都市部への流出や過疎化の進行により賃貸需要が伸び悩む地域が広がりつつあります。だからこそ、活用を考える土地のエリア的傾向をしっかり把握し、納得のいく不動産投資を実現しましょう。
(2026年1月16日更新)

 

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