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広島|Hiroshima 建売住宅の相場下落で苦境の建売事業者

 今春、建売住宅販売数全国最多の飯田グループホールディングス(東京都武蔵野市)は決算で減益を発表。また全国の同業他社も軒並み不調でした。

 福山市内でも同社の物件が売れ残り、24年3月期末に1380万円で売り出されているのを見かけました。さすがに売れたようですが、事情通に聞くと期末でもあり原価割れで処分されたそうです。

 一方、銀行の関係者は、住宅ローンの取扱件数は金利の上昇傾向が報道された頃から減り始め、今は数えるほどしかないといいます。久々に収入のベースアップが実現したため、不動産売買には追い風と思いきや、実態は物価と金利の上昇で戸建て住宅を買うマインドが冷え込んでしまったようです。

 この急激な値下げは地元の建売事業者にも広がり、少しずつ相場が下がっています。立地の悪い物件は2000万円以下の物件でさえ在庫が残り、地元の事業者は厳しい状況に追い込まれそうです。

 現在も賃貸物件に大量の建売住宅の売り込みのチラシが投とう函かんされています。

2 3年前半までは、建売住宅の購入による賃貸住宅からの退去が多くありました。しかし、それ以降は徐々に減ってきています。この傾向が続くかどうか注目したいところです。

豊田裕之オーナー

(2024年8月号掲載)

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