【特集】持ち味発揮 共用部を変えた家主の工夫④:コンシェルジュ

賃貸経営空室対策

コンシェルジュ:声かけから見回り、宅配荷物預かりまで対応

川本文雄オーナー(69)(東京都中野区)

 川本文雄オーナー(東京都中野区)は、所有する全56戸のRC造5階建ての賃貸マンションに13年の新築時からコンシェルジュを配置している。

 百貨店に勤務して顧客満足度を追った経験から、入居者満足度の追求を掲げ、10年先も見劣りしない付加価値を与えようと、当初からコンシェルジュの配置を決めていた。管理会社の系列の人材派遣会社が女子大学生のアルバイトを派遣し、平日の午後6時~10時まで1人が常駐する。現在は6~7人の持ち回りだ。

 コンシェルジュカウンターはエントランス内にある。コンシェルジュは入居者への「おかえりなさい」という声かけや、問い合わせに対応する。防犯のための館内見回りも行う。カウンターは宅配・運送会社の集荷場にもなっており、入居者宛ての荷物が届いた際にはコンシェルジュが預かる。
コンシェルジュにかかる費用は月に15万円前後で、共益費の一部から賄っている。川本オーナーは「入居希望者は、事前の情報や内見でコンシェルジュがいることがわかります。入居の後押しになっていると思います」と語る。現在、同マンションは満室で、退去があっても2カ月程度で次の入居者が決まるという。

▲コンシェルジュカウンター

注目点:昼間不在の入居者が多いので夜間4時間に限定

注目点:昼間不在の入居者が多いので夜間4時間に限定

(2024年10月号掲載)
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