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広島|地価下落が続く島しょ部開発への期待

豊田裕之オーナー

 広島県が24年9月に発表した「令和6年地価調査結果」によると、商業地は3年連続で上昇し、住宅地も5年ぶりに上向きに転じました。

 商業地では、駅前再開発で期待の大きかった福山市が大幅に上昇。再開発ビルのオープン後の地価の動きが注目されます。また広島市への買い物や通勤に便利な府中町も上昇が大きい地域でした。一方、島しょ部の江田島市能美町は著しく下落しました。

 住宅地は、23年のほぼ横ばいから多くの市や町でプラスに転じました。広島市の中心部では7%もの上昇率を記録。その周辺部にも上昇が波及していますが、下落が大きかったのは島しょ部の尾道市瀬戸田町でした。

 都市部への回帰と対照的に山間部や島しょ部の人口減少がさらに進みそうな結果です。

 都市部では、現在建て替え工事中の「広島駅ビル」が完成すると、JRと広島電鉄の乗り換えが飛躍的に便利になります。しかし、地価下落の激しい島しょ部もリゾート開発では今後有望な地域です。

 現在瀬戸田町では宿泊施設などインバウンド(訪日外国人)向けの投資が始まっています。同県では人口流出が続きますが、魅力を増すことで、県全体の今後の人口動向が変更するのではと考えています。

(2025年1月号掲載)

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