地元オーナー発信―事件から見るリスク管理(名古屋)

賃貸経営トレンド

名古屋|1月の事件から見る賃貸経営でのリスク管理

杉村八千代オーナー


 1月に賃貸住宅において事件が立て続けに起こりました。東京都のアパートで、立ち退きの強制執行に訪れた裁判所執行官らが、家賃を滞納していた入居者に襲われる事件が発生。衝撃は非常に大きなものでした。その2日後、愛知県豊田市の集合住宅では殺人・放火事件が起こっています。

 背景には、生活困窮や家賃滞納といった社会問題があります。特に、明け渡しや強制執行といった局面では、入居者が精神的に追い詰められ、思わぬトラブルに発展する可能性があることが改めて浮き彫りになりました。また集合住宅での殺人や放火は、地域のイメージや物件の評価に影響を与えかねません。

 だからこそ家主は、入居者の生活状況や家賃の支払い状況を早めに把握し、問題が深刻化する前に自治体や専門機関と連携する姿勢が求められます。また防犯カメラや照明の設置、共用部の管理強化といった日常的な対策は、入居者の安心感を高めると同時に、物件の価値を守ることにもつながります。

 賃貸不動産は単なる建物ではなく「安心して暮らすことができる環境」を提供する場所です。今回の事件は痛ましいものでしたが、全国の賃貸物件の経営において安全と向き合う重要性を、改めて考えるきっかけになりました。

(2026年4月号掲載)

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