<<業界トレンド最前線!>>
高性能住宅は三方よしのモデル
普及の肝となるのは家主の理解促進
3月11日、「高性能賃貸研究会第6回シンポジウム」が東京大学において開催された。同研究会は快適かつ電気代の心配のない安⼼な暮らしを日本全国で実現するため、賃貸物件の⾼性能化に向けた情報収集と発信を⾏っている。
今回のシンポジウムのテーマは「高性能賃貸のファイナルアンサーを求めて」。冒頭、ファシリテーターである東京大学大学院の前真之准教授は、高性能賃貸住宅というモデルは住まい手、家主、造り手がいずれにとってもメリットのある「三方よし」の持続可能な普及モデルであるとした。
一方で、いまだ高性能賃貸住宅の普及が進まない理由の一つに、賃貸住宅建築の際にはコストの最小化をまずは考えるため、結果として「安かろう悪かろう」な物件が生み出されてしまうことがあるのではないかと問題を提起した。

「高性能賃貸住宅は退去抑制効果が抜群だ」と話す岡野オーナー
地主側としての見解を「地主はなぜ⼤⼿メーカーに発注してしまうのか?」と題して発表したのが、埼玉県所沢市に物件を所有する岡野敏彦オーナーだ。地主の場合、相続税対策を念頭に賃貸物件を建てるケースが多く、提案されるままに既存プランで建ててしまう。これが高性能賃貸住宅普及の妨げになっていると指摘した。
「地主側は大手ハウスメーカー以外の事業者を探す手だてがない。高性能賃貸住宅を手がける中小の工務店も、情報発信などでアピールして地主にリーチしていく必要がある」と岡野オーナーは話した。
そのほか、大城幸重オーナーと馬橋令オーナーが家主の現実的な視点から発表を行った。
(2026年5月号掲載)






